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「フジ子先生の代わり男らしいぜー」
「はぁ?マジかよ…つまんねー、授業サボる気失せるじゃん」
「それ成績上がんじゃね?」
「でも俺多分そいつ見かけたんだけどさー………。」
夏休みも間近の7月某日。相変わらず窓から照りつけてくる太陽の光に目を細めた。
開けっ放しの教室から廊下の端まで響く声
今日も俺の受け持つクラスは騒がしい。
特に今日はある話題で持ちきりだった
「あー、養護教諭の藤宮先生が産休に入られたので、今日から新しく……って
俺が言わなくても知ってんだよなー。
情報はえーよお前ら
とにかく9時から集会だから、遅れないようにいけよー。あと身だしなみな。以上ー」
簡単にHRを済ませると、一瞬静かになった空間は賑やかさを取り戻す
人ひとりの為によくそこまで騒げるもんだ
いくら俺が22とはいえ高校1年生とのその差はデカい。
朝なんて声も出したくない俺にとって、この時間は苦痛でしかないというのに―――。
「高木っちはその人みたのー?」
一番うしろの席に座る、茶髪というよりはもはや金髪とも取れる髪色をした
目の周りを黒く囲って天ぷら食ったあとみたいなテッカテカの唇した奴が声を張り上げた。
後ろの席から声張り上げんじゃねえようるせー。
「んー、見たかもしれねーけどあんま覚えてないわぁ。まあ今から挨拶もあるだろうし」
「ハハハっ何それ〜
さすが高木先生だよねー」
仕方ないだろう
誰がどこにいて何をしていたところで、まったく興味がないんだから
ゲラゲラと大きな声で笑う後ろの方にたむろしている
下品そうな女子集団に
適当な返事をして教室を出た。
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