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周りを見渡すと視線が俺に一直線で
一応、手を合わせてすみませんのジェスチャーをした
俺が席に向き直すと、一瞬静まった室内は賑やかさを取り戻す
同時に、俺の席へ向かってくる男がひとり。
「先程はありがとうございました。申し遅れましたが、
本日よりお世話になります、氏原と申します。
よろしくお願いしますね」
透き通るような声でそう言って笑う彼。
比喩表現とかじゃなくて、リアルに周りに花でも咲いたんじゃないかってくらいポワポワしてふわふわして
一瞬にして空気が変わった。
……あー、何だっけ…これ……?
この時…何故か不思議な感覚に陥った事
そしてナル先生が複雑そうに俺を横目で見た事
その理由を俺は知るはずも無い
作りなれた笑みを浮かべ、名前を言えば握手を求められたのでソレに応じた。
細くて、白くて、こんな季節なのに冷たくて
優しく両手で覆われる感覚にはどこか懐かしさを覚えた
あー、確かばーちゃん冷え性で
よく俺の手カイロ代わりにしてたな
懐かしく思ったのはそれか。
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