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この先
人を愛することなんて
誰かを振り回し、振り回される事なんて
もう二度と訪れないと思っていた。
そうしなければいけないと思いながら生きてきた。
それを一つ一つ確実に壊されていくなんて
この時の俺には想像もつかなかっただろう
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1限目を潰した集会ではフワフワの紹介から、交通安全やら、朝の読書についてやらを
長々と中年の教師が話していたが
恐らく生徒の興味を引いたのはフワフワ…もとい
”氏原先生”
これに尽きるだろう。
廊下を歩けば氏原先生
教室にいても氏原先生
昼休みに購買に立ち寄っても氏原先生
放課後の部室でも氏原先生
今日はどこに居ても何をしていても
どこもかしこも”氏原先生”の話題でもちきり。
…………なんなの。そろそろ聞き飽きたわ
たった1日でどれだけ爪痕残してんだよあのフワフワ
だが俺からすれば、すでに頭の中で霞む顔面。
声も背丈も何もかも霧がかかってうまく思い出せない。
記憶にあるのは、癖のある栗色の髪
以上だ。
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