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暫くすると彼女の顔色もだいぶマシになったような気がするが
俺が気になったのはそんな事じゃなかった。
「あの……俺、部活とかなんか言いましたっけ?」
「…はい?」
部員から女子生徒の荷物を受け取って送り出し、
あとは親の迎えを待つだけの状態になった今。
生徒の傍らに腰を下ろすフワフワの、あの言葉が気になった。
そう。こいつは
”女子生徒が保健室に運ばれてきた”
こいつが見ていたのはたったこれだけなのに
まるで全ての状況を把握したかのように言葉を重ねていた
「…あぁ。」
少し驚いた表情をしたあと、フワフワは笑顔で続けた
「この時間に制服着てる生徒は文化部でしょう。
…あとはまぁ…勘?ですかね」
顎に手を当てて、うーんと首を傾げながら笑っている
まじかよ。どんだけ勘が働くんだよ
ぽかん。
たぶん今の俺の顔を言葉で表現するならこれに尽きる
「…ぷっ」
そんな俺の顔を見て、静かに吹き出すのは他の誰でもない
目の前にいるこのフワフワだった。
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