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固まるフワフワを呼ぶと、ハッとしたように俺を見上げ、慌てて笑顔を作った。
「そうだったんですね、たしかにその字で康明と読むのは珍しいですしね!」
ふむふむ、と考え込む仕草をしながら手のひらに指で康明と書いてみて、こちらに微笑むフワフワをみると、
何かありましたか?なんて聞く事が俺にはできなかった…
聞いたところで教えてくれることは無いと思ったし。
会話が止まり、何だか気まずい空気が流れた所で、ようやく当初の目的を思い出した俺は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。
考えてみればまっすぐ歩くこともままならない酔っ払いに自宅で火を持たせるって、俺はなんて危ない事をしているんだろうと思う。
そうだ、フワフワは酔っていた。
そうでなければ今ここに居ないんだから。
未開封のボトルの蓋を一応緩めて、どうぞと差し出す
「…あ、わざわざありがとうございま…わッッ」
バシャッ――…
その時フワフワの手がボトルを受け取る時、俺の手に触れて
…反射的に手を引っ込めてしまった結果がこれだ。
俺も俺で意識しすぎ…ってそんな事よりも、だ。
「うわ、まじすいません…服ビシャビシャじゃないっすか…」
「い、いえ…別にこのくらいどうってこと無いですって」
とか言いながらフワフワめっちゃ苦笑い。
これは完全にやってしまった…今からこの状態で帰らせるのもな…
と、とりあえず…
「今日、もうウチ泊まっていいんでシャワー浴びてきてください…いくら夏でもこれじゃ風邪引きかねないっす…」
「う、うぅん…じゃあお言葉に…甘えて…?」
ヒタヒタになったシャツの胸元を掴んでハタハタとあおぎながらフワフワはおかしそうに笑った
もう、なんていうか……少しだけタバコとアルコールの匂いにまじるフワフワの匂いも、透けたシャツからうっすら浮き上がる身体のラインも…エロかった。ひたすら。
半分は心配、残りの半分は欲望のまま
フワフワのシャツのボタンに手をかけた
「とりあえず早く脱ぎましょう、着替えなら確か向こうの部屋に―…ッ」
パシンッ
「…………は。」
………………………え?今俺、手はたかれた?
「………た、高木先生の…えっち」
真っ赤に頬を染めたフワフワが、キュッと胸元を手でキツく締めて呟いた
「…おふろ、借ります。」
同じマンションに住んでいるから当然のようにスタスタと浴室に消えて行ってしまうフワフワ
…えっち?俺が?男のシャツのボタン外すだけじゃんか…………………
俺に下心あるの、まさかアイツ気付いた?
やべえ、なんだこれめちゃくちゃ恥ずかしい……
両手で顔を覆ってうずくまる俺の事を
悲しげに覗くアイツの姿を俺は知らない
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