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氏原side‥
放っておくと1日中寝てるのがコウメイだから
お昼ご飯でも作ってあげようと思い立った。
この前特大オムライス食べたいって言ってたな…
確か卵切らしてたし
開封済の卵パックを持って家を出た。
こういうときに限ってエレベーターには
人が乗ってて。
なるべく冷静を装って何食わぬ顔で乗り込んだけど
僕の手に持ってるそれをじっと眺められてる視線に
気付かないわけなくて…
ああぁ…僕絶対変なやつじゃん。
卵パック(開封済)だけ持って外に出るやつなんて
多分僕くらいだもん。
とりあえず、空気になったつもりでその場を乗り越え
何事も無かったかのように8階で降りた。
ピンポーン…
チャイムを鳴らしても物音はしなくて
…まぁこれはいつもの事。
スマホを開いてメッセージを送ると、
1分もしないうちにスタンプが送られてきた。
いつも絶対使わないような、天使の輪がついた
顔のスタンプ
…寝ぼけてんの?
んー…仕方ない。
ちょっとだけドキドキしながら通話ボタンを
押しかけた時だった。
カチャリ
鍵があいた音がした。
なんだ、起きてたのかと安心したけど
待てど暮せど扉は開かなくて
……??
不思議に思って取っ手に手をかけて引こうとすると
何故か勢い良く開いたドアに驚いたのも束の間
「え、わ!お、おも…、ちょっと!!」
コウメイが倒れ込んできた。
あまりに突然のことで思わず持っていた卵パックを
手放した。
カシャッと軽い音がして落ちたそれは多分
無事じゃないと思うけど…
何とかコウメイは受け止める事ができたから
よしとする。
「…こ、こうめい……?なんか熱くない…?」
だらんと力の抜けたコウメイの身体は
びっくりするくらい熱かった。
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