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氏原side‥₅
「えーそれでは、休み明けより本格的に体育祭の
練習が始まりますのでそれについて――。」
体育担当の教師がここぞとばかりに声を張り上げる
午後1時。
昨日の寝不足に加え先程の精神的な疲れにより
耐え難い眠気に襲われる午後1時。
うつらうつらと船を漕いでいると
ふと思い出したように体育教師が僕を見た。
「氏原先生!もしよろしければ高木先生のデスクに
ご移動ください!初めての体育祭、このようにお席が
遠いと質問やご相談もし辛いかと!」
「は、はい!…あ、えと…そうさせていただきます…?」
いきなり名前を呼ばれて閉じそうになっていた瞼を
バッとこじ開ける
危うく意識が飛びかけるところで
あのうるさいやつの隣で話を聞けるなら
まぁ不本意だけど寝る心配はないから助かるか…
僕の席は、少し奥の他の教師達とは離れた場所にあった。
康明の席に座れるのは嬉しいし別にいいといえばいいけど
僕なんて救護室だかって書いてあるテントで
怪我人や病人の治療するだけでしょうに…。
そんな真剣にきく必要がありますかねぇ…
そんなことを思っていたのもつかの間で、
資料に目を向けた僕は言葉を失うことになる…。
席に座るやいなや声をかけてくる隣の人物
まあ、そこは面倒だから無視をキメて体育教師の
話を聞いていた。
「では資料4ページをご覧下さい。例年通り各クラスごと
のチームで対戦となり、担任、副担任は各担当クラスの
チームとして戦っていただきます。」
教師も出場種目は生徒と同じく2つ以上と決められていて
毎年人気の無い長距離走や砲丸投げに回されるの…とか
隣で呟くナルを放って更に資料を読み進めた。
「続きまして――…」
そこで目が止まった。
ん?なにこれ…教師チーム……?
「教師チームの説明をさせていただきますと…」
体育教師は淡々と説明をしていった。
なんでも、クラスを受け持っていない教師がチームとなり
生徒たちと戦うんだとか。
そこにははっきりと”氏原”の文字があった。
「えっと…怪我をしたり体調を崩した生徒の対応は…」
「それについては心配ありません!年齢等の理由で出場の
厳しい先生方もおりますので、そちらに一任するという
形でよろしいかと!」
えぇ…。
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