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氏原side‥₂
保健室にたどり着くと、扉の前に立っている生徒を見つけた。
慌てて駆け寄ると、振り向いた生徒がこちらを見た。
「トモナリ君、ごめんね、少し席を外してて。
来たなら連絡くれたらよかったのに…。おいで。」
そこで待っていたのはトモナリ君で、今日は連絡がないから学校に来ていないのかと思っていた。
「ごめんね、氏原先生。」
トモナリ君は何に対して謝ったのか、
そして何を悪いと思ったのか、僕に一言そういった。
どうしたの?と聞き返したものの、話題は流されてしまい、僕には何とも言えないもやもやが残るだけとなった。
いつも通り、保健室で課題を進め、わからないところは僕に聞きながら淡々と進める。
気付けば放課後だった。
今頃康明は心ちゃんの勉強を見てあげているんだろうか。
僕がいる、真上にある化学室で。
それも今日で終わると思うと心ちゃんには悪いけど少し安心する。
康明が、誰かと2人きりになるのはなんだか心地が悪い。
きっぱりと振られた僕が思っていいようなことじゃないけどね。
「…氏原先生、何か考え事なの?」
トモナリ君が不安そうにこちらを見る。
ふと、康明のことを考えていた自分に驚き、慌てて否定する。
演技だ。演技。
僕は今、養護教諭として、保健室登校の生徒に勉強を教えている立場なんだ。
康明のことを考える時間じゃない。
「そんなことないよ。どうしたの?
わからないところでもあった?」
にっこりと頬が釣りそうな笑みを浮かべてトモナリ君に問いかけた。
でも、トモナリ君もさすがにこの笑顔の不自然さには気が付いたのだろう。
「もしかして、またあいつの事考えてるの?」
目をそらすことなく見つめられてしまうと、ゾクリと鳥肌が立つ。
後ろめたい気持ちがあるとどうしても目をそらしたくなってしまう。
「…ちがうよ。」
「違わないでしょ。」
トモナリ君はいつもより強い口調で、僕の肩をつかんだかと思うと
僕が痛い、と言うよりも先に、背が高くガタイのいいその体で僕を持ち上げた。
「ちょ…っ何して……」
「あいつに何かされたんじゃないかと思って。」
冷たくて低い声
抗えない力の強さ
僕はトモナリ君に、乱暴にベッドに押し付けられた。
「とも…なりくん…?ねぇ………何するの…?」
「僕ね、氏原先生のことが好きだよ。」
返事になってないようなことを呟くと、トモナリ君は一気に僕のズボンのベルトを取っ払った。
合わせてカーディガンのボタンをちぎるように外し、シャツに手をかける。
「やだ、ねえトモナリ君………まって、やだ…」
「僕にしたらいいのに。」
保健室に響いたのは、僕の小さな悲鳴と
勢いよく、シャツのボタンが弾ける音だった。
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