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リアル⑦
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「うわ……」
モデルルームばりに綺麗なその部屋は、まさしく真堂の性格を表しているようだ。
恥ずかしいお姫様抱っこから解放されほっとしたのも束の間、目の前に広がる光景に思わず感嘆の声を上げてしまう。
「どうしたの?」
「いや、あの…お前ん家ってやっぱり……金持ちだよな」
「そんなことないって。普通だよ」
使用人もいて、幾つか家を持っている時点で普通ではないだろう。
手を引かれ、『おいで』と導かれるままにリビングへと向かう。
冷たいフローリングの感触に、自分が裸足であったことを思い出す。
改めて、こんな所でこんな格好をしている事が居た堪れなくなるが、真堂は毛ほども気にしていない様子だった。
黒の革張りのソファが視界に入る。
真堂が歩みをピタリと止めたため、何かと思い見上げると、その瞬間を見計らってかソファに押し倒された。
「やっとナオに触れる…」
「はぁ?!」
「今日一日触れなかったんだもん、早く会いたかった……」
両腕を縫い止められ、首筋にキスを落とされる。
チュ、チュと音を立てる焦れったいそれは、三好の荒々しい手付きとは違って優しかった。
「ん…やめ……」
「どこも傷つけられてない?」
ゆっくりとシャツとカーディガンのボタンを外していく。
その度に露わになる肌を撫でながら『ここは?』と、三好に傷つけられてはいないかどうかを確認しているようだった。
「だい、じょぶ…触られただけ……」
「……触られた時点で嫌なんだけど」
忘れていた。真堂もまた束縛をする人間であったことを。
唇を舐められ、口内に熱い舌が侵入する。
必死に理性を保たなければ腑抜けてしまうほど巧みな舌使いに、認めたくないが翻弄されてしまう。
舌を吸ったり、甘噛みをしたり、唇の裏の粘膜の弱い部分をわざと何度も舐ってきた。
「んんぅ…ふっ……」
「キスはされたの?」
「…………」
冷たく見下ろしてくる瞳から目を逸らす。
それは真堂にとってイエスと捉えるのが正解だろう。
「ここにも痕つけてあげる」
半開きの唇に歯を立てられる。
ガリッと嫌な音が聞こえたと同時に、鋭い痛みが襲ってきた。
「い゛っ……!ぁっ、」
再びそこを丁寧に舐めた後に血を掬われ、舌を絡ませてきた。
ツンとする血の味と、ざらついた粘膜が傷口を往復する度に敏感に反応する身体が酷く疎ましい。
「うん、綺麗だ」
「ふざけん…なっ」
「痛い?痛いのに何でこんなになってるの?」
そう指摘され、ゆるりと首をもたげた自分の性器に目をやる。
嘘だろ、と思っていると膝で股間をグリグリと押し当てられ、突然やってきた刺激にあられもなく嬌声を上げてしまいそうになり、慌てて口を塞いだ。
股間を刺激されたまま、ぬるりと乳首に生あたたかい感触が襲ってくる。
「はァ、んっ……いやっ…」
「声漏れてるよ、そんなに気持ち良い?」
「違ッ…!」
女じゃないのに乳首を愛撫されて感じてしまうなんて。
ぷっくりと色付く突起を見て恥ずかしさで涙がじわりと浮かんできた。
「泣き虫だね、ナオは」
目元に優しくキスを落とされる。
息を整えながら真堂を見つめていると、脚を持ち上げられ上に彼が覆いかぶさってきた。
「もう、いい?」
「な、にが……?」
「分かってるでしょ、散々焦らされて限界なんだけど」
手を取られたかと思うと、真堂の性器へと導かれた。
そこに一切触れていないのに反り勃っていて、彼の余裕のなさが見て取れる。
「や…だ、俺汚いから……」
「汚くなんかないよ、ナオは綺麗だ」
「…………」
「……ちょっと待って。
まさか……あいつにヤられたの?」
懸命に首を振る。
『じゃあ何で』と縋るように悲しい目付きをする真堂を見て少し心が痛む。
「………怖い……」
やっとのことで絞り出した言葉は微かに震えていた。
涙が再び滲み、頬の上をツーっと滑り落ちていった。
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