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アルスマグナ 青×赤
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奏「・・・アキラ」
ア「え?」
奏「俺以外知らないことですが・・・俺とアキラの部屋の間の壁は、一部が回転するんです」
ア「・・・え?なんで?」
奏「多分去年の高2が作ったのだと思います。」
ア「え?でもなんで今そのこと・・・あ」
発見した時は、先輩方とは思えない行動に一緒フリーズしかけたのだが。壁の取り替えなどで自分の時間を邪魔されることが癪で、先生には報告していなかったのが、こんな所で役に立つなんて、あの日の自分を褒めてやりたい。
そう。つまりそれを使えば、誰にもバレずにお互いの部屋を出入り出来るのだ。
誰かが部屋に来ても、あらかじめ鍵をかけておいて、それを使って部屋を移動し鍵を開ければ怪しまれない。
そして有り難いことに、九瓏ノ主学園の寮は全部屋が防音になっている。
そのことを全て理解したアキラの耳が、火がついたように真っ赤になる。
奏「今夜・・・行っても、いいですね?」
声を発することができずにただコクリと頷くアキラにふふっと笑いかけ、
チュッ
額にキスを落とす。
髪色より赤くなって呆然としているアキラに先に帰ると告げて、踵を返す。
両思いだとわかったことで、いつもより足取りが軽い。
さっきの真っ赤な顔を思い出して、知らないうちに口元を緩めていた。
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