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烙印 1
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「あっ!あなたは…っ。どっ、どうして…っ」
振り向いて後ろにいる人物を確認した凛が、大きな声を上げて震え出した。
「てめぇっ!なんでこんな所にいるんだよっ。もう二度と、凛ちゃんの前に現れないと約束した筈だろうがっ」
凛もたかきよくんのお父さんも、どうやら知ってる人のようだ。
凛は、震えながらもキッとその人を睨んで、たかきよくんのお父さんに言う。
「…清、二人を連れてここを離れて。こいつの目的はきっと俺だ…。俺のせいで、二人を危険に晒したくない」
「ダメだっ。凛ちゃんが二人を連れて逃げろっ。俺がこいつを止める!」
よく見ると、たかきよくんのお父さんも小さく震えている。
凛は、ゆっくりと振り返って、たかきよくんのお父さんに笑ってみせた。
「大丈夫…。俺さ、自分の身は自分で出来るだけ守れるように、倉橋に鍛えてもらったんだ。だから、少しくらいならこいつを止めることが出来る…と思う。清は、ここから離れて銀ちゃんに連絡取ってくれる?それに清は…、ダメだよ。あの時のことがトラウマになってるだろ?」
「…そっ…れは……っ。ごめん…凛ちゃん…っ」
「謝る暇があったら早く行って。青藍、清の傍を離れるなよっ。俺もすぐ後から行くから」
「凛?」
何が起こってるのかよくわからないままに、たかきよくんのお父さんに手を引かれて凛から離れて行く。
慌てて振り向くと、凛の正面に背の高い綺麗な顔の男の人が立って、凛に向かって腕を伸ばしたのが見えた。
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