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「んぅ…」
なんだか暑くて苦しくて、僕は目を覚ました。
確か夢の中で天清が、柚葉と遊びに行こうとする僕にしがみついて離れなかったんだよなぁ…と笑って横を見ると、間近に天清の顔があって驚いた。
ビクッと肩を揺らして離れようとするけど、身体が動かない。よく見ると、僕は天清に夢の中と同じように抱きつかれていた。
右側から抱きついて、僕の左腕と左足には触れないようにしているけど、とりあえず暑くて重い。
僕は、小さく溜息を吐いて、「天清…、起きて」と身体をモゾモゾと動かした。
「…ん?青藍…」
「起きた?」
薄らと目を開けた天清に微笑んでいたら、間近にある顔が更に近づいて、唇に柔らかいものが押し当てられる。
「…んっ?」
何が起こってるのか分からなくて、一瞬固まってしまう。その間にも、柔らかいものがぐいぐいと押し当てられ、ペロリと生暖かく濡れたもので舐められて、ようやく天清にキスをされている事に気づいた。
「ちょ…っ、たかっ、き…んぅ」
文句を言おうと顔をずらしたけれど、すぐに両手で頬を挟まれて、再び塞がれてしまう。チュウチュウと吸い付き、舌を僕の口の中に差し入れて歯列を舐める。
そのぬるりとした初めての感触に、僕の背中がゾクリと震える。その内に息が苦しくなってきたから、慌てて力いっぱい天清の胸を押した。
何とか離れた天清の鼻を摘んで、「天清!」と大きく叫ぶ。
「ん…」と、手の甲で目を擦りながら天清が僕を見て、「あ!青藍っ、目が覚めた?傷、まだ痛い?」と、心配そうに聞いて、僕の口の端を指でなぞる。
「青藍、ヨダレがついてる。ふふっ、美味しい食べ物の夢でも見てた?」
「なっ…!」
全く覚えてないらしく、無邪気に笑いながら僕の唇に触れる天清の手を掴んで離させる。
僕は、熱くなった顔で天清を睨んで、「そんな夢っ、見てないからっ」と、また大きな声で叫んだ。
「青藍っ、顔が赤いよ!熱があるのかなぁ」
僕の顔を見た天清が、慌てて僕の額に自分の額をコツンと当てる。つい先程のキスを思い出して、僕の心臓が大きく飛び跳ねた。
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