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僕がジッと至近距離にある目を見つめていると、その目が細められて柔らかい物が離れた。
でもまだ鼻先が触れる程の距離に顔があって、先生が掠れた声で聞いてくる。
「…一ノ瀬、俺を押し退けないのか?おまえが嫌がらないと、もっとするぞ?」
「……」
僕は、肯定も否定もせずに、ただぼんやりと先生の瞳を見た。
今、何をされたのか分かっている。僕は、先生にキスをされたのだ。しかも、先生はまだ、僕を離す気はないらしい。
何も考えられない真っ白な頭の中に、ふとキスをしていた天清の姿が浮かんで、意図していないのに涙が溢れて、僕の頬にポロリと零れ落ちた。
直後に、再び唇に先生の唇が押し当てられる。上唇と下唇を交互に喰んで、舌を出してペロリと舐める。僕の唇の間に尖らせた舌先を入れようとしたから、そこで慌てて先生の胸を押した。
「…んっ、や…っ、もうやめて…」
僕の言葉に、先生が素直に身体を離してくれる。ポンポンと頭を撫でるとベッドから離れ、何かを持って戻って来た。
「ほら…、これで顔を拭け。涙でグチャグチャだぞ?」
「…あ…りがと…」
僕の手に濡らしたタオルを置いて苦笑する先生に、小さくお礼を言う。
「生徒に手を出したセンコーに、お礼を言う奴があるか」
そうブツブツと言いながら、またベッドから離れて棚から何かを取り出した。
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