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微かに聞こえてくる天清の声に気づいて、慌てて飛び起きた。壁にかけてある時計を見ると、帰ってきてから3時間程経っている。
僕はまだとろんと落ちそうになる瞼を擦りながら、玄関へと向かう。鍵を外して開けると、天清が、ハアハアと息を切らして、額の汗を拭っていた。
「…早かったね。走ってきたの?」
「うん…っ、早く青藍に会いたかったから」
そう言って玄関の中に入って扉を閉めると、僕を強く抱きしめてきた。
天清の胸からドクドクと早く鳴る心音が聞こえる。
「ふふ…、どんだけ走ったんだよ。すごくドキドキゆってる」
「駅から止まらずに走って来た。あー、こんな時俺にも翼があればなぁ…って、青藍が羨ましくなった」
フッと髪の毛に風を感じて見上げると、天清が、照れたように笑っていた。
「今日まで長い間我慢してたのに?早く会いたかったの?ふふ」
「当たり前だ。もう二度と離れたくないからな」
「僕も。もう二度と、離れない」
天清の大きな二重の瞳が細められ、すぐに顔が近づいて、僕の唇に柔らかい天清の唇が押し当てられた。
何度も角度を変えて、僕の唇を唇で挟む。
唇から広がる甘い痺れに思わず口を開くと、そこからぬるりと熱い舌が入ってきて、僕の舌に絡みついた。
ずっと求めていた甘い感覚に、僕の身体は一瞬で蕩けてしまった。
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