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凛が、ニコリと笑って紅茶のカップを手に取る。
「俺はさ、全ての妖と人間が、種族関係なく仲良く出来たらいいと思ってるんだけど…。難しいのかな?」
そう言うと、紅茶を飲んで静かにカップを置いた。
「凛。僕が当主になったら、そういう世界を作るよ。天清も手伝ってくれるよね?」
「もちろん!だって、種族が違うからって争う理由はないもんな」
「そうだね。二人とも、ありがとう」
その時、テーブルに置いていた凛のスマホが鳴った。
スマホを耳に当てながら、凛がキッチンに入る。
さっき見えたスマホの画面には、銀ちゃんという文字が見えた。
ほんの数分話して、凛が戻って来た。
「ごめん、青藍と天清くん。銀ちゃんに呼ばれたから、ちょっと出てくるね。夜までには戻るから天清くんも待っててくれる?一緒に夕食を食べていって」
「え?いいんですか?」
「うん、ぜひ。じゃあ行ってくるよ。青藍、冷蔵庫にプリンが入ってるから、天清くんと食べて」
「わかった。凛、気をつけてね」
凛が僕と天清に笑って頷くと、バタバタと慌てて出て行った。
「銀さん、何の用事だろ?」
「さあ…。凛と離れて寂しくなったんじゃないの?」
「父さんからも散々聞かされて知ってるけど、ホントあの二人ってラブラブだよな」
「うん…。二人を見てると、僕まで幸せな気持ちになる」
「青藍」
「ん?」
天清に頬を撫でられて、視線を合わせる。
ゆっくりと顔が近づき、優しく僕の唇にキスをして破顔した。
「俺だって、青藍が大好きだ。あ、あ、あ…いしてる…よ」
「ふふっ。顔が真っ赤!…僕も、あ…いして…る」
その瞬間、天清のデカい身体が僕に被さり、二人して後ろにひっくり返った。
「いっ!たぁ…」
「いててっ…、あっ、ごめん!」
「もうっ、なに?」
「ごめん…。すっげー嬉しかったから…。青藍が可愛いかったから…。もう二度と離れないからな」
「うん…」
再び天清の顔が近づいて、しっとりと唇を合わせる。僕の上にのしかかる天清の重みが、とても心地良かった。
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