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用が済んだ僕はこの場から離れようとするが、何故か妙な視線を感じ、それをたどると
彼がにたにたと笑っている
僕が軽く睨みつけてやるとさすがに彼も悪いと思ったようで一度は首を竦めるも、直ぐに再生されたようにまた、にやけ顔に戻って僕の腰あたりを執拗に見下ろして、見定め始めた
これは一体どういうことか問い詰めようと思った矢先、彼・・達也さんの方から勝手に話し始めた
「勝が前に君の話をしてくれてね。“俺の弟は貧血気味だから、体育の時間によく倒れて、わざわざ、俺のクラスまで呼びつけてきたな”ってね。だから・・」
「だから、何ですか」
達也さんは頭を掻いた
「だから、てっきり、もっと色白で如何にも病弱そうな男の子かなって想像してたわけ」
「スミマセンネ。如何にも丈夫そうで」
「健康そうで何よりだよ。勝に比べたら、っていうのもあれだけど、十分、か弱そうだよ君は」
「護です」
達也さんはハハッと笑った
「それにしても、勝と護っていい名前だよね。兄は強く、弟は兄に守られてるって印象かな。あっでも護くんは誰かを守るって意味もあるかもしれないね」
最後の方は声がだんだん低くなって、意味深げな顔つきだった
「分かりません。聞いたことも無いですから」
僕は少し、考えて
「でも、気に入ってはいます」と答えた。それもはっきりと。
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