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誰かの声がするーーー
「……ま。ゆ……ま。ゆうまってば!!!」
耳元で聞こえた声に思わず飛び起きた
横を向くと、そこにいたのは幼馴染の宮下和だった
「ん……何?」
「何? じゃないよ! 学校とっくに終わったよ?」
ため息混じりでそう言われ、時計を見ると終わってから30分以上経っていた
お昼食べてからの記憶がほとんどない
一体どれだけ寝ていたのだろうか
「あー、帰るか」
「そーだね。てか、顔色悪いけど体調大丈夫なの?
最近気温の変動激しかったから風邪ひいたんじゃない?
咳もしてるし……」
たしかに和に言われた通りで、最近体調が良くない日が続いていた
先週の中ほどから怠さや、多少の熱っぽさがあった
だが一昨日あたりからは咳まで出るようになっていた
でもこの程度はよくあるので特に気にしていなかった
いつものことだくらいにしか考えていない
今は体調のことよりも、寝てる間に見た夢のことのほうが気になっていた
(懐かしいな……)
そんなふうに懐かしい記憶を辿ってボーっとしていた時だった
「やっぱりボーっとしてるし体調も悪そうだから湊さん呼
ぶか……」
「兄さんは呼ぶな!!!」
和の言葉に思わず大声で叫んだ
兄さんに連絡なんて絶対に嫌だ
心配をかけたくない
和は俺の反応に驚き、連絡する手を止めた
「もーびっくりするじゃん。
そんな大声で言わなくても分かるって(苦笑)
湊さんを呼ばないであげる代わりに、俺が家まで送るか
らな!」
「は!? 別に1人でも平気だよ」
「送っていくのがダメだっていうなら湊さん呼ぶからね」
別に1人でも帰れるのにと思いながらも、兄さんを呼ばれるよりかはマシなので、渋々ではあるが和に送ってもらうことにした
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