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和に送ってもらった道中も頭に浮かんでくるのは夢のことばかりだった
そのせいで終始上の空だった為、和が心配していて申し訳なかった
家に帰ってきたのはいいが、どうせ誰もいないし何かする気力も湧かない
とりあえず布団に横になって夢のことをまた考えていた
ーーあれはたしか中学1年のときだから4年前のこと
あの日俺は自分の人生にピリオドを打とうとした
結局あの人のせいでというか、あの人のおかげでというかまぁそうはならなかったわけだが
あぁ、ちなみにあの人っていうのはたまたま近くを通りかかった女の医者のこと
説教長いし、うざいと思う時もあるけどいい人だ
そもそもなんで死のうとしたのかっていうと、俺が自分のことが嫌いだったから。もう1つは周りを不幸にしているのはいつだって俺だったからだ
誰かを不幸にすることしか出来ないそんな自分は、いっそ消えてしまえばいいって思ったんだ
そんなこんなで死のうとしてた俺に、クソ真面目な話をして諭したのがあの女ってわけ
〝生きてさえいれば〟
とにかく生きて欲しいって言われたことだけは鮮明に覚えている
あとは幸せになれ
あの時は何言ってんだとか、苛立ちの方が大きかったけどあの人の言葉に俺は救われたんだと思う。今こうして生きているのもあの人のおかげといっても過言ではない
今はもうどこにいるのかさえ分からないけどね……
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