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兄さんが大学に行ってから少し時間経ち、侑舞はイソイソと怠い体を起こした
薬を飲むために、ご飯を食べなきゃいけないからだ
だけど熱が出ているのもあってか、折角兄さんが用意してくれたお粥を前にしても食べれる気が全く起きなかった
だからと言って食べなきゃ薬も飲めない
仕方なく、無理やり口に入れて飲み込んではみたが見事に吐き戻してしまった
兄さんには申し訳なかったが、お粥を食べるのは諦めてゼリーを一口流し込んで薬を飲んだ
そのあとは1時間30くらい再び布団にくるまって夢の中へ落ちた
次に起きたときには時刻は11時を少し回った頃
「ゲホゲホッッ!ゲホッゴホゴホッ」
(寒いな…………)
薬を飲んだのに良くなるどころか、どんどん悪化している気がする
咳も収まらず胸の痛みを感じるほどだ
さすがに今回はヤバいかもしれない
動けるうちにタクシー呼んで病院行かなければと、怠い身体にムチを打ってベッドから身体を起こした
俺は小さい頃から気管支も弱かったため、風邪が重篤化することも少なくなかった
それに、風邪から肺炎になることもあった
甘く見るんじゃなかったと後悔しながら、とりあえず和田先生に連絡をすることにした
和田先生は俺が中学の頃からお世話になっている担当医の先生だ
昔からお世話になってた先生が、年齢を理由に医者を辞めた際、抜擢された若い先生
実はあの人とも仲がいい先生だ
物腰柔らかで子供うけもいい
すこーしぬけてるとこもあるのだが、そういうところが好印象に繋がってるそうだ
先生のことを思い浮かべて、懐かしく思いながら侑舞は携帯を取り出した
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