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和田side
和田は湊な連絡をいれるために診察室の外にいた
診察を終えただけなのになぜか疲れがどっときた
ふぅっと息を吐き出すと和田はポケットから携帯を取り出した
「さてと、湊君に電話電話!」
侑舞くんは診察した結果、肺炎になっていることが分かった
入り口で会ったときに咳もかなりしていたし呼吸音も苦しげだった
その時から、もしかしたらとは思っていたがそのまさかだった
侑舞くんは気管支も弱いから注意しとかなければならない
これから先の治療のことを考えながら湊君の携帯に電話した
「はい、もしもし」
「あ、湊君? 白鳥総合病院の和田ですけど、今大丈夫か
な?」
「和田先生お久しぶりです! 大丈夫ですよ。侑舞のこと
ですよね?」
どうやら連絡が来ることは予想していたようだ
電話をするとどうしてもパニックになる人が多い
落ち着いて話ができるのはごく一部の人だけ
今日は久しぶりにスムーズに話が進みそうだ
「うん。侑舞くんなんだけどね、診察してみたら肺炎にな
ってた。念のために入院してもらうことになったから、
着替えとかを持ってきてほしい。あと書類があるからサ
インもお願いしたいんだ」
「え!?風邪じゃなくて肺炎なんですか?」
さすがに肺炎になってるとは思っていなかったようで、動揺していた
「俺もまさかとは思ったけど肺炎でした」
「そうですか……。とりあえず今は大学なので、一回帰っ
て荷物持っていきますね」
「了解です。慌てなくていいからね! 気を付けてきて
ね」
「はい。連絡ありがとうございました」
「いえいえ! じゃあまたあとでね」
「はい。また後程。失礼します」
電話の受け答えで相変わらず湊くんはしっかりしてるなぁと感じた
親がいないこともあってか、湊くんも侑舞くんも同い年の子たちと比べると、どこか大人びたところがあった
もう少し甘えてもいいと思うんだけど
そんなことを考えながら、侑舞くんが待つ診察室へと歩き出した
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