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「お待たせ。乗って」
先輩がまわしてくれた車に俺と碧海は乗り込んだ
「えーっと、とりあえずどこに行けばいいんだ?」
久我野は行き先を湊に尋ねた
「あ、俺の家に行ってください。そのあとは自分で車出す
ので」
「湊の家ね。てかそのあとはどこに行く予定なの?」
「病院です」
「病院? 家族の誰かになんかあったのか?」
「あー、はい。弟が体調崩しちゃって」
「そうだったのか。だったら病院まで俺が送るよ」
「いやいいですって! 家に行けば車ありますから!」
「いーやダメだ。少なからず動揺してんだろ? そんな状
態で車運転したら危ねーだろうが」
事故起こしたいのか?と言われた
いや起こしたくはないけどさ……
湊は言い返せず黙ってしまうと
「ですよね。俺も同感」
ずーっと黙っていた碧海が先輩の意見に同調した
お前こういう時だけ出てくんのか!
今の今まで黙ってたじゃん!
思わず横に座る碧海を睨んだ
だがシラーっとした表情は崩れることがなかった
「ちょっ碧海まで……」
「家まで送ってもらうなら病院まで送ってもらえばいいだ
ろ?」
他人事だからって!!!
その後も2人がかりで説得され結局俺が折れた
家に着き侑舞が入院するのに必要なものをカバンに詰め込んだ
こんなもんかな?ともう一度だけ中をザッと確認しチャックをしめた
足りないものがあれば買うなり取りにくるなりすればいいだけだし何とかなるだろう
「すいません。お待たせしました」
「全然待ってねーから大丈夫だ。忘れものはないか?」
「はい。また必要なものがあったら取りに帰ればいいので
大丈夫です」
「んじゃ病院に向かうか。病院の名前って何? ナビに登
録したい」
「白鳥総合病院です」
「おっけー」
ナビの設定を終えると再び車は走り出した
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