アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
27
-
その後も落ち着かず、病室内を行ったり来たりしていた
悪い想定ばかりが頭に浮かんできて不安で仕方ない
俺の心中を察してか、久我野先輩が話をふってくれた
しかし、そこまで余裕がなくて、辛うじて相槌だけをうっていた
捜索開始から1時間近くが経過したところで、湊は痺れを切らし、自分も探しに行こうと扉の方へ歩き出した
その時ずっと開くことのなかった病室の扉が開かれた
扉が開いた先にいたのは碧海と、碧海に横抱きされた侑舞だった
湊は侑舞の姿を見た途端、駆け寄った
「侑舞!!!!」
大きな声を出した湊に、碧海が静かにというジェスチャーをした
「弟君寝てるからあんま大きい声はだすな。安心しろ、見
ての通り無事だから」
まぁ熱は高いけどなと碧海は苦笑した
顔を覗きこむと、碧海が言った通り熱は高そうだが、穏やかな寝顔で安心した
「よかった。何もなくて本当によかった」
ホッとして湊はその場に崩れ落ちた
そんな湊を久我野が支えながら立たせベッドの近くに置いてある椅子に座らせた
「遅くなって悪かったな」
その言葉に湊はただただ首を横に振った
「とりあえず、まだ先生方に連絡してないから、見つかっ
たことを知らせないとな。弟君の状態も診てもらわない
といけないだろ?」
「うん。えーっと……ナースコールすればいいのかな?」
「湊は和田先生の番号知ってるだろ? 和田先生に一報入
れたら良いんじゃないか? 担当医なんだろ?」
「あー!忘れてた。それが一番いいね。和田先生が他のス
タッフにも伝えてくれるだろうしね」
「忘れんなよ(笑) んじゃ、連絡よろしく」
湊は碧海の言葉に頷き、携帯を取り出して和田の番号をコールした
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
30 / 159