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「お待たせ」
3人で会話を楽しんでいたら宇津木さんが着替えを終えて戻ってきた
着替えに何分かけてんのさ~と岸さんが冗談交じりに絡むと、宇津木さんはまるで何も聞こえなかったかのようにスルーして「じゃあ行こうか」と俺と多賀さんに声をかけた
「え? 無視? 酷くない!?」と叫ぶ岸さんのその声すらスルーして宇津木さんは裏口の方へと歩き出した
相変わらずブツブツと宇津木さんに文句を言いながら岸さんもついてきた
駐車場に着くと一台だけ車が停まっていた
この車が宇津木さんのだとしたら、岸さんは何でここまで来ているんだろうと疑問に思ったがまぁそれはまた今度聞けばいいかと頭の隅に追いやった
車のカギを開けると後ろに乗ってとドアを開けてくれた
頭を下げ失礼しますと言いながら車に乗り込んだ
シートベルトをして外を見たら、宇津木さんが岸さんから何かを言われているようだった
宇津木さんの心底めんどくさそうにしている顔に思わず多賀さんと2人で笑ってしまった
暫くしてようやく解放された宇津木さんが運転席に乗り込んできた
本当にあいつは小言がうるさすぎると言いながら、シートベルトをするとこちらをミラー越しに見つめ家の住所を聞かれた
最初は住所? と思ったがナビに登録するんだなと気づき自宅の住所を伝えた
多賀さんの家から回った方が楽なようだったが多賀さんが俺の家の方を先にしてくれと宇津木さんに伝えるとあっさり了承してくれた
本当にいいのかなと思っていたら顔に出ていたのかどっちの家から行っても大して変わらないから気にしなくていいよと言ってくれて少しだけ申し訳なさが薄れた
シートベルトをしていることを確認すると宇津木さんは岸さんにまた連絡してくれと言って車を発進させた
岸さんは安全運転でね!!!
と大きな声で叫ぶと手を振って見送ってくれた
宇津木さんは窓から手を出してそれに応えるとアクセルを踏み込んだ
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