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可愛いバイキンマン
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バイキンマンは僕を待っている間に机の上で寝てしまっていた。これでも僕を待ってくれるなんて、やっぱり優しいな。
「おーい、アンパンマン!ドキンちゃんに頼んできたぞー」
「すぐに了承してくださいましたよ」
カレーパンマンとしょくぱんまんがドアを開けて教室にはいってくる。
「しー」
僕は人差し指を唇に当てる。
「ありがとう。2人とも先に帰ってて。僕はバイキンマンと帰るよ」
「おーう」
カレーパンマンは、気怠げな返事をすると、バイキンマンに近づいた。
「お前も物好きだな。バイキンマンが好きなんてよ」
「失礼だよ、カレーパンマン。こんなに可愛いのに。」
頬を膨らませて軽く睨む。
「カレーパンマンだって、しょくぱんまんが好きなんて結構な物好きだよ」
「僕もカレーパンマンが大好きですよ」
しょくぱんまんはふんわりと笑うと、カレーパンマンを見る。
「う、うるせえな!しょくぱんまん!帰るぞ!」
カレーパンマンはスクールバッグをリュックのように背負うと、足早に去ってしまった。
「可愛いでしょう、カレーパンマンは」
頬を染めて笑っている。
そうだな、と言おうとすると、急に表情が変わり顔をずいと近づける。
「譲りませんよ」
そう言うと、また笑いながら丁寧に手を振って、カレーパンマンの元へ歩いて行く。
「いらないよ」
「バイキンマンの方が可愛い」
ぼそっと呟くと、急に恥ずかしくなり、自分で頬を叩く。
ああ、寝顔も可愛いな。
しょうがない、おんぶして行くか。そう考えながらバイキンマンを背負う。
廊下に、僕の足音が響く。みんなが帰ってから長い時間が経ったので、辺りには誰もいない。
バイキンマンを背負うと、自分の家へ向かう。
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