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愛しい人
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なんだよ。
あいつ、女子と仲良く話しやがって。結局女子が好きなんじゃねーか。
スクールバッグを背中に背負い、廊下を1人で歩く。
「カレーパンマン」
後ろで声がした。
優しく包み込む、ふんわりした声。しょくぱんまんだ。
何故かとても泣きそうになり、振り向かずに走って逃げようとする。
その瞬間、腕を掴まれた。
「はな…せ」
俯いて、小さな声で言う。
「嫌です」
予想外の返事。今まで何を言っても笑顔で聞いてくれた。驚いて顔を上げてしまう。
その瞬間、腕を引っ張られた。しょくぱんまんは顔を近づけ、急にキスをした。
離れようとしても、抱きしめ、頭を抑えられていて逃げられない。
「んぅ、んっ」
いつもより激しい。舌を入れ、俺の舌を絡めとる。
長い時間キスをされた。
「だれか、きちゃう、からぁ」
すると、しょくぱんまんの動きが止まり、俺を抱きしめていた手を離した。
全身の力が抜けて、座り込んでしまう。
「カレーパンマン、私の家に行きましょう」
俺を立ち上がらせると、引っ張って歩いて行く。
初めてだ。しょくぱんまんが俺の手を握りながら外を歩くなんて。
俺達は無言で歩く。
「着きましたよ、私の家」
真っ白な二階建ての家。しょくぱんまんらしい家だな。
入りましょう。そういうと、ドアを開けた。
リビングに入ると、大きいテレビと透明な机が目立つ。
「おお!」
「ふふ」
しょくぱんまんは笑うと、キッチンへ行った。
しばらくすると、暖かい紅茶を持ってきた。流石だな。
「どうぞ」
俺に紅茶を渡すと、大きいソファに座らせた。すぐ隣にしょくぱんまんが座る。
何故もっと遠くに座らないんだ。
疑問に思ったが、言葉にはせずに紅茶を飲み干す。
「⁈」
リビングで2人で映画を観ていると、急に身体が熱くなった。しょくぱんまんが肩に当たるだけでびくっとする。
しょくぱんまんは気づいていないのか、テレビを観たままだ。
息が荒くなる。
身体が変だ。急に怖くなり、しょくぱんまんにしがみつく。
「しょ、くぱんま、からだが、おかし、い」
頬を涙がつたう。
「ふふ、カレーパンマン、どうしたんですか」
小さく微笑むと、頬に流れている涙を拭う。冷たい手が気持ちいい。
手をずらし、顳顬から手ぐしをいれる。
髪を触られるのは好きだ。人に触られると、少し擽ったくて気持ちいい。
「とろんとした顔をして……可愛いです」
前髪を横に流し、おでこにキスをした。
「んっ」
一回じゃ足りない。もっと、して欲しい。
「もっと、して…くれ」
「駄目な人ですね。こういうときはなんていうんでしたっけ」
「お、お願い…」
「違うでしょう?」
指の甲で頬を撫でる。
「お、ねがいします…キスして…くださ、い」
「よろしい」
目を細めて笑うと、ゆっくりと俺を押し倒した。
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