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誕生日パーティ決行
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すると柏原さんは何か思い付いた様に、ポンと手を叩いた。
「じゃあ、夕方から多田さんの家で誕生日パーティーしましょう。プレゼントはそれまでに用意ってことで」
「あ、俺も」
勝手に推し進めないで欲しいもんだ。
けれど、2人が既に盛り上がっていたので、言いづらかった。
そんな俺の気持ちを代弁するかのように、焦った声が店内に響いた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「何ですか、仲原さん」
コイツはカウンターをバンッと叩くと言った。
「僕、翔ちゃんの2人きりのパーティーを計画してたんだけど」
2人きりとか、コイツ何考えてんだ…!
真顔で訴えているので、突っ込む気にもならない。
「人数多い方が楽しいじゃないですか」
「そっすよ、兄貴」
「そんなあ…」
俺が祝われたくないと言った時よりも、どんよりとした表情でカウンターの上に突っ伏した。
相当楽しみにしていたんだろう。
「…柏原さん、俺の誕生日パーティとか開かなくてもいいから」
毎年静かに過ごしていたせいなのか、急に大きな行事みたいに扱われるのが居心地悪かった。
そんな俺の断りを、受け入れてはくれなかった。
「もう決定事項ですから。多田さんが何を言おうと実行します」
「そんな…」
こういうのは、本人の意思を尊重するもんだろ…。
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