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向日葵
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るぅとside
ころちゃんは好きなはずなのに足りない。満たされない。
そんなことを考えていたら、
る「うっっいった……」
胸が痛い。
内側からなにかが込み上げてくるような痛み。
痛くて思わずしゃがみこんで、出てきた涙を拭う。
……病院いこ
なんかあったら怖いし、まぁなんでもないと思うけど……
内科?かなぁ
受付で診察券を出して名前が呼ばれるまで座って待っていた。
待ってる間、ころちゃんとLimeをする。
他愛もない会話がとてもすきで。
看護師さん「るぅとさーーん、るぅとさーーん、2番のお部屋にお入りください」
呼ばれて行くと、すぐに診察を受けた。
心臓の音を聞くため服を脱ぐよう促され、脱ぐと胸の一部が変色していた。
……痛いっておもってたとこだ
お医者さんはびっくりしてた。そしてとても険しい顔をした。
静かに口を開いて、まずはレントゲンを撮りましょうと言われた。
撮ってもらったレントゲン写真を見てみると、蕾のようなものが心臓のうえらへんにあった。
医者「るぅとさん、あなたは花咲病という病気です。」
聞いたことの無い病名に戸惑いを覚えた僕は、それはどんな病気なんですかと尋ねる。
医者「花咲病とは、体の一部に花が咲く病気で咲く花は人によって異なります。蕾から花になるまでに眠りが深くなりいずれ永遠の眠りとなります。花が咲いて数日後には……亡くなるケースが多いです。稀に、花が咲いても死なない場合がありますが。」
お医者さんの言葉に絶望した。
僕は死ぬんじゃないか。
稀にしか生きれないほど重い病気なんだと思い知らされた。
る「……治療法はあるんですか」
少しでも希望があれば……
医者「唯一の治療法は、愛する人の温もりを知ることです。……奇病なのでこれくらいしか分かっていません。」
……愛する人の、か。
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