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悲鳴のような嬌声と共に、熱くて白いそれが溢れ出す。
なんてこった。
乳首を弄られただけでイってしまった。
先生はいつしかの言葉を有言実行してしまったのだ。
ビクビクと余韻に触れていると、まだ中に入ったままの指が動き出す。
「やぁ、ま、まって…まだやだっ」
「大丈夫、気持ちいいことしかないから」
「やっ、ぁ、んッ、まって、まってぇ…」
「ふ、いつもより可愛い声出してくれるね」
そんなの知らないし、知りたくもない。
褒めて貰えるのは嬉しいけれど、可愛いはあんまり認めたくない。
男の威厳というか、なんというか。
俺だって少しくらいかっこいいって思われたい。
後ろから指が抜けると、ようやく一息つけた。
けれど何も無くなったそこは覚えた形を求めて収縮する。
と、不意に脇に手を入れられスっと持ち上げられる。
くるっと体を回転させられ、いつものように先生に向き合う体勢になった。
そして先生は恍惚とした表情でにこりと微笑む。
「とろっとろで可愛い。もっと泣かせたくなる」
「っもう、いや…」
「ふふ、じゃあ今度は泣きたくなるほど甘やかしてあげようかな」
「せんせぇ…っ」
手を伸ばして、先生に抱き着く。
好きだ、先生が大好き。
この気持ちをどうしたらいいのか分からない。
素直にぶつけたら、先生は応えてくれるだろうか。
俺も、って言ってくれるのかな。
微笑みながらちゅーしてくれる先生だけど、本当の気持ちは分からない。
優しくされた分、嫌われるのが怖い。
あの時の先生の態度が本物になったら、きっと俺は耐えられない。
そう思うと涙が自然と頬を伝った。
その滴を先生が指で拭って、目を細めながら笑う。
「…っ、いなみ、せんせぇ」
「ん、どうした?」
「うぅ…」
「本当、泣き虫だなぁ。何か嫌だった?」
「ううん、ちがう」
今まで溜めていた気持ちが溢れるように、涙が落ちていく。
止めようと思って自分で拭ってみても、全然止まらない。
すると先生はどこか呆れたように笑って、俺を抱きしめた。
「よしよし、いい子だから泣きやもうな」
ぽんぽんと子供のようにあやされ、体も心もずぶずぶと溶けてしまう。
俺は先生が好きで、えっちなことだって全部初めてで、特別なんだ。
でも、先生は?俺のこと、好き?
余裕そうで大人な態度は、どうしても初めてには見えない。
慣れてるのかなって思っちゃう。
好きになったのに、ずっとあった違和感の正体はきっとこれだ。
先生を好きになればなるほど、どんどん不安になっていく。
少女漫画の主人公もきっとこんな気持ちだったんだろう。
恋って難しい。
伏せていた瞼を上げて、先生と視線を合わせる。
俺から見て分かるほど、先生は嬉しそうな楽しそうな顔をしている。
それはまさに好きって言われているような。
こんなの、自惚れてしまう。
胸の痛みを感じながら、先生の体に抱き着いた。
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