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「――って、ちゃんと言ったはずだけどな?穂中くんには聞こえてなかったのかな」
「ご、ごめんなさい…」
夏休みが開けて、二学期になり、登校一日目。
俺は放課後、早速先生に叱られていた。
いつかのように先生はソファに座り、俺はその横に立たされていた。
「あと何ページ、ならまだしも、数学だけ。しかも出した課題のうちひとつも終わってないんだもんな。わざと?」
にっこり笑って俺を見つめる先生は、後ろから鬼が出てきそうなほど冷たい表情をしていた。
怖い、怖すぎる。
「わ、わざとじゃない…ちゃんと理由があって」
「へぇ。それは俺が納得する理由?言ってごらん」
「そ、それは…」
先生のことで頭がいっぱいで、数学の課題を見る度に先生を思い出して手につかなかった。
…なんて言えるわけない!
先生と恋人になれたからって頭ぽわぽわしてるのがバレちゃう。
またバカって呆れられる。
うぅ、と俯いたままどもっていると、不意に名前を呼ばれた。
「……はぁ、こっちおいで」
「う、うん…?」
視線をあげると先生は両手を伸ばして俺を膝の上に誘う。
言われた通り、いつものように抱き着くように乗った。
お説教は終わりかな、と先生の顔を覗くように窺うと、にこっと微笑まれた。
そしておしりを手のひらで撫でられる。
あ、この笑顔はダメだ。
「ピンクローターまだそこにあるけど、使う?」
「ぴんく…い、いやっ!もう、お仕置きはいやぁっ!」
「お仕置きされることをしたっていう自覚はあるんだね」
「ごめんなさいっ、もっと違うことならするから、許して…っ」
ふにっと後孔をズボン越しに押されて、ひっと悲鳴に似た声が漏れる。
逃げようと体を動かしても、先生にがっちり抱きとめられて逃げられない。
「違うことって例えばどんなの?」
「…いっぱいちゅーするとか」
「それじゃお仕置きにならないだろ?穂中が嫌がることじゃないと駄目」
「いやなのはいやっ」
「悪い子だな」
そう言って先生の顔が近づいてきたから、目を瞑る。
ちゅーされるのかと思ったのに、待っていても唇は触れない。
思わず目を開くと、目の前には楽しそう微笑む先生がいた。
「っ…も、もう!先生!」
「ふっ、してほしかった?」
唇を指でなぞられ、顔がじわじわと熱くなる。
むっと頬を膨らまして先生の手を掴んで下にさげた。
すると、先生はそうだと声を出す。
先生は俺の首元に指をひっかけ、ネクタイを緩める。
ゆっくり抜き取ると、俺の前で解いて見せた。
「お仕置き、これならいいんじゃない?」
「ちょ、おわっ…」
突然ネクタイを目元に当てられ、視界が真っ暗になる。
よく分からないまま首を傾げていると、きゅっと頭が締め付けられた。
何も見えなくなって、手探りで先生を探ろうとする。
でもその前に先生の声が聞こえた。
「穂中、ストップ」
「え?」
「両手は胸の前で固定。いい?」
有無を言わさない口調に大人しく従う。
分かるのは俺の体を支えている先生の左手だけで、心もとない。
でもお仕置きが目隠しだけなら、おもちゃを使われるより何倍もマシだ。
悪いのは俺だし、受けないって言う選択肢はないだろうし。
すこし不安になりながらも先生の言葉を待った。
「――いい子」
その優しい声にぶわっと体が反応する。
思わずごくりと喉が動いた。
と、突然感じた唇への感触。
また先生が触っているようで、指の腹で形を確かめるように動く。
目隠しをしているせいか、さっきよりも余計に敏感になっている気がする。
触られるだけで何かえっちなことをしている気分になる。
指は何度か動くと、今度は唇を割って口内に入ってきた。
「穂中、舌出して」
「ん、…ぁ」
少しだけ出した舌を二本の指で挟まれる。
縁を指でなぞられると、ぞくぞくと痺れのような感覚が襲った。
俺の反応に気を良くしたのか、今度は上顎に指の腹を当てられくすぐるように撫でられる。
な、なんかこれ、やばいかもしれない。
おしりがむずむずしてきた。
こぼれそうになる唾液にあうあうと口を動かすと、指を少し手前に引いてくれた。
「一回ごっくんしよっか」
「っん、く……」
「ん、言うこと聞けて偉いな」
「ふぇんへ、ひゅーは……?」
物足りない口に思わずねだる。
指だけじゃ足りない。
もっと、いつものが欲しい。
「おあずけ。勉強をサボった罰だよ。あの日できなかった続き、じっくりたっぷりしような」
見えずともわかる、先生の不敵な笑み。
優しい声もどこか怪しくて、耳に残る。
恥ずかしさか、恐さか、それとも嬉しさからか。
目元にあてられたネクタイに涙がじわりと滲んだ。
泣き虫くんのお勉強 完
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