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「カグ様、そんなに焦ってどうされましたか?」
いつも落ち着き、あたたかい笑顔を見せる執事のマド。
「少し私の部屋に来てもらっても良いか?」
「ええ、良いですよ。」
どうしました?という不安な顔をしたマドに少し申し訳ない気持ちになる。
でもそれよりもミヅハのことが心配だった。
急いで部屋に戻る。
扉を開けるとベッドの上で苦しそうに呼吸をするミヅハが見えた。
私の横で引きつったような声を上げるマド。
「…カグ様?この少年は…」
「水の国の神、ミヅハだ。3ヶ月前に森で倒れていたところを介抱した。」
「3ヶ月前…!?この子は3ヶ月もこの城のどこにいたんですか!?」
「地下のあの部屋で。」
「地下ですか、涼しいですもんね。この子を水の国に返さなくて良いんですか?戦争は嫌ですからね。」
「ミヅハは私のモノだ。返さない。」
睨みながらマドを見ると黙る。
「熱が高いようなんだ。薬を飲ませてやって欲しい。」
「か、かしこまりました…」
これで一先ず安心だ。
「私は少し外へ用事がある。ミヅハのことを頼む。」
「はい。」
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