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入学式22(?視点)
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ガタイのいい大男がボロボロの俺の身体を俵担ぎしてどこかに連れていく。
何故俺は魔獣の住処の森に運ばれているんだろうか。
俺はいつもの様に殴られ蹴られを耐えたのに。
耐えてボロボロな体を引きずりながら寮に向かって歩いてたはずなのに。
どうしてだ。
?1「ははっ!ほんっと!無様〜w
今のお前は物凄く似合ってるよ?w傷だらけで暴れることもままならないその体が!!w
所詮雑魚のヤンキー杏純ちゃん?w
雑魚ヤンキーちゃんは威張り散らしてた所を副会長様にボコボコにされたんだもんねー!
雑魚ヤンキーちゃんの癖に〜副会長様に相手にされて図々しいんだよ!!何様??ねぇ??
ほんとむかつく。僕達は何をしても相手にされないのに!!」
そう。俺はヤンキーだ。
中学の頃は結構名の知れたグループの頭をやっていた。
グループの仲間は個人個人がとても強いから喧嘩を売られたら弱い奴らみたいに群れるのではなく、個人で倒す。というのが当たり前だった。みんなに認められるほど俺は強かった。
本当ならば、卒業した後は学校など行かず、バイトや仕事をして、家に、家族に生活費を入れようと思っていたんだ。
だから、仲間にも話して辞めると言おうとした。
そう、言おうとしていたんだ…。
?1「ちっ、
まぁ、相手って言ったらこいつもだけどね。
風紀委員副委員長様にお気に入りにされてるこいつ。
ほんと、どいつもこいつも何様なんだよ!!!!
何も出来ないただの雑魚なくせに!!!!!
僕達のが有能なのに、副会長様も副委員長様も僕らを見てくれない!!お前らばかり!!!
お前らがいなくなればいい。
そうしたら、僕達を見てくれる!
僕達を抱いてくださる!!!
副会長様には褒めてもらえる!!
この学院の恥さらしを処分したって言ったら!!」
こいつ頭大丈夫か?
っとと、そんなことじゃない
もう一人いたのか?
誰だ?
確か…くそ風紀の所のお気に入りって言ってたっけか
チラッ
あー、本当にいたわ
俺と同じく俵担ぎされた"そいつ"が
俺を処分したら褒めてもらえるとか頭湧いてんのか?
俺を消した所で褒められねぇわ
目の隅にも入ってないただのゴミみたいな目で見られてたんだぞ俺
消えてもなんとも思われねぇし、褒められねぇだろうよ
そういえば、副委員長の大事にしている人に手を出したらやばいってことをこいつ知らない…のか…?
あるやつは、殺されるだとか、消されるだとか、そいつの家族ごとこの世から消えるとか、国外(海)に追放されるとか…色々
馬鹿だなぁ…
?2「あっ、そうそう。この魔獣の森って魔法使えないらしいよ〜?w良かったね!!じわじわ食われて死ねるじゃん!!最高の最期だね♡
あはははは!!
ドスッドスッドスッドスッ
ねぇー?痛いー?良かったね♡
ストレス発散出来るいいサンドバックがいなくなるのは少し?w寂しいけど?w
しょうがないよね?w」
サンドバックねぇ
複数対1人って戦い方してるくせに
こいつら1人1人とだったら楽勝なのに、何をとち狂ったのか複数できやがって…
くそっ…
群れでしか生きていけない、群れとならないと過ごせない、孤立したら没落するヤツらが!
こういう奴らこそ、裏切りが当たり前なんだ。
こんな学院に入らなければ…
なんで…なんでなんだよ…母さん…父さん…
俺が悪いことしてたからか…?
でも、ちゃんと…親孝行しようと…思ってたのに…
中学卒業すれば働けるから2人には少しでも楽できるようにさせてやろうと思ってたのに…
なんで先に逝っちまうんだよ…
________________
________
仲間達は快く了承してくれた。
感謝した。
みんな、笑顔で送ってくれた。
頑張れよ、と。
嬉しかった。
俺の仲間達は俺の両親とも仲良くしてた。
だから、その事も一緒に両親に話そうと思った。
そして、両親に話に行こうと帰った時2人はいなかった。
そういえば、久々に2人共休みが取れたからと言って本当は3人で旅行に行く予定だった。けど、それを夫婦水入らずで2人で楽しんでこいよ、と言って2人で行かせたのを思い出した。
確か、今日帰ってくる予定だ。
今午後2時だから、多分午後7時頃には帰ってくると思って、俺はハロワとかネットとかを熱心に見て、時給のいい所とかを探した。
ふっ…と、時計を見たら午後7時30分だった。
熱心に探しすぎてめちゃくちゃ時間が経っていた。
2人はまだ帰ってきていなかった。
もう少し遅くなるのかな?と思い、お風呂入ったり、夕飯を作ったり、洗濯物を畳んだり色々した。
そうこうしている間に時計は10時を指していた。
遅い。
もしかして、もう1泊して遊んでくるのかと思い
俺はそのままリビングのソファでハロワなどを見ながら寝落ちた。
次の日、目が覚めて時計を見たらお昼の12時だった。
おぉ…俺どんだけ寝てるんだ…
と思いながら洗濯物を干し、昼飯を作り、食べた。
今日は何時に帰ってくるだろうか…
それから待てど待てど2人は帰ってこなかった。
2人の笑顔が見たくなってきた…
寂しい。
母さん…父さん…いつ帰ってくるの…?
仲間達に連絡をした
2人を見ていないかと…
けれど皆の答えは見ていない。
俺は無我夢中で2人が行った所に向かった。
その間に最も仲の良かった仲間と合流した。
1人で行くと言ったが聞かなかったから。
そして、分かった。
2人は死んでいた。
事故だと…そう、事故だったのだと…
でも、なんの事故だったのかなんて教えてもらえなかった。
俺はそんなことよりも事故で2人が亡くなった事がショックすぎて気にしなかった…
(今思えば、おかしな話だよな。
どんな事故だったのか教えてもらえないなんて。)
事…故…
あはは…
2人は死んでない…
だって、死んでしまったら親孝行出来ないじゃないか…
死んだら…
ねぇ…嘘だと言って…
お願い…
俺に笑いかけて…二人とも…
嫌だ…
それから、俺は何もかもがどうでも良くなった。
売られた喧嘩はいつもなら軽く流すのに全部かって皆殺しの勢いで全員をぶちのめした。
まるでストレス発散するかのように
相手が死にそうになっても止めなかった。
仲間達が止めてくれなければ確実に殺していた。
仲間達には今でも感謝している
学院は母さんの妹の叔母さんによって入れられた。
こんなクズはいらないと。
直接口でそれを言われ、俺は不快に思った。
何も知らないくせに
ムカついたから学院でも暴れた。
それから、学院で暴れていた所あのクソ副会長にねじ伏せられた。
ねじ伏せられる前まではここにいるコイツらもビクビク俺の機嫌を損ねないようにしてた。
はぁ…ずっといい子にしてればこんな生活じゃなかったんだろうな。
馬鹿だなぁ…
______
_______________
そうこうしているうちに俺達を放置する場所に着いたらしい。
ぶん投げられた。
俺だけ…
もう1人は何故かゆっくり寝かせるように下ろしてた。
俺の事がそんなに嫌いかよ
ムカつく
?1「精々楽しんで食われろよ〜w」
?2「ばぁいばーい♡w」
俺達を俵担ぎしてた奴らは無言でうるさいやつらと共に歩いていった。
あいつら、帰り際に何か落としていったな…
ってか、
あの無言のやつら、俺らを下ろす時ちらっと手首に見えた模様
それは奴隷紋
奴隷にされたやつだ
大変だな。
動けない体で何を考えてるんだろ
やばいな、そろそろ
あの落としたのはどうせ魔獣を刺激するやつだろ…
最近せんこーが騒いでたから
最近あいつら親衛隊だっけか?が、動き酷くなってきたからせんこー達も大変だな
そう1人で考えていたら
ガサガサッ
グルルルッ
っと聞こえてきた。
あぁー、動けねぇ〜
このまま食われるのか、両親に会えるかもしれねぇからそれもいいかもな。
ってか、もう1人も食われんのかね
なんか、ごめんな
段々と近付いてきた獣たち
あっちいったら今度こそ親孝行するからな。
待ってろ二人共…
今行く
そして…
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