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入学式23(?視点)
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手と足を熊型の獣と犬型の獣が含んだ瞬間
頭にある記憶が過った。
俺が学院に入る直前、仲間達が俺に向かって心配そうな顔つきで
『お前は絶対に死ぬんじゃねぇぞ。』
と言ってきていた。
それを俺は
『ははwまぁ、頑張るさw』
って言ったら
『お前が死んだら死んだ親御さんが怒るぞ!!
お前も死んだら親不孝者になるぞ
それに、俺らもお前と一緒にいても恥ずかしくないように頑張って勉強とかすっからよ?
だから、生きててくれ。
また、一緒にいたいからよ!』
そう言って皆が俺に向かって微笑んできたことを
そうだ、俺はまだ死ねない!!
ここでは死んだらダメだ!
このままでは親不孝者だけではなく、仲間達との約束が果たせなくなっちまう…
逃げなければ!!
と思った瞬間
ブシュッ
っと聞こえた。
あぁ、自分の手足が食べられた。
杏純?「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!!!!」
根元の関節からがっぽり持っていかれた
血が止めどなく溢れ
その匂いで余計に魔獣を引き寄せた
魔法で止血も回復も出来ない
ここでは、魔法が使えないから
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭が真っ白になった
もう何も考えられない
いくら叫んだ所で誰も助けには来ない
俺だけの叫び声がこだまする
助けて…
誰か…
死にたくない…
死ねないんだ…
お願い…
神様…
意識が朦朧とし始めた。
目には虎型の獣が俺の頭を食べようと口を大きく広げている所が見えた。
あぁ…みんな…
ごめんなさい…
そして、諦めた瞬間
ドスゥンと聞こえた音
目に見えていた虎型の獣が一瞬にして消えた風景
その時に見えたピンクがかった白銀の長い髪の毛の人
そして聞こえた鈴の音
何が起きたのか分からなかった。
何も分からずにいると、隣から声をかけられた
??「君、大丈夫?結構危うい状況だね…ごめんね、俺じゃ魔法使えないから…なr…アコクの方がいいかなぁ…
ねぇ!アコク!!!
俺じゃこれ手当できない!!変わって!!!」
アコク?「んー?いいよー!!!
そうだ!ひr…ナクアは魔法無理だったんだっけね!
ごめんごめん!!
じゃあ、これあげるからよろしく!!」
アコクとか言った人はそう言いながら、空中から剣を取り出した。
そして、ナクアに剣を投げた。
ナクアは剣を満面の笑みで受け取った、
様に思えた。
ナクア?「おーけー!任せとけ!!」
俺の目の前にいたナクア?は一瞬にしてアコク?の前にいた魔獣の前に行った。
逆にナクア?のいた所にアコク?がいた。
でも、俺は、もう誰でも良かった。
誰でもいいから救いを求めた。
この場所では魔法は使えないから治すことは出来ないのに…
それでも、俺はそいつに助けを求めた。
そうしたら正解のように感じたからだ。
「おねが…なん…でも…す…ら…あっ…の…も…たす…け…」
もう声にすらならない微かな声で言葉を紡いだ。
アコク?「可哀想に…ごめんね早く来れなくて、急いで治してあげるからね…
ヒール
回復
ごめん。痛かったよね…辛かったよね…
もう大丈夫だよ!
だから、もうゆっくり休んでいいよ。」
そいつが回復魔法を唱えた途端俺の周りがキラキラし始めた。
そして、無くなっていた手足が見る見るうち生えてきた。
良かった…これでまだ…
でも、その時ふと思った。
この場所は魔法の使えない場所のはず…なのに何故?
だが…そんなことよりも!!!
杏純?「あっ…の…おね…!!!!」
さっきの感覚がまだ残っているみたいで、まだまともに喋れない。
中途半端な言葉ばかりで聞こえなかっただろう。
でも…伝えたい…
あっちのやつも助けてくれ!!お願い…
あいつも…俺のせいで…
そいつは、俺を見て首を傾げた。
言葉伝わってないのか…
杏純?「お…ねが…おれ…あ…で…い…か…」
そうして、目の前のやつは
アコク?「君は心の優しい子なんだね。
今はいないあれを心配するなんて…
そんな子をなんでこんな…
(はぁ…また、知らないうちにこんなのが増えたのか。
あいつ…いや、あいつら双子か。僕がいない間にこっちに来ていいようにやってんなぁ。
ふはっ…まぁいいや。あれは後で考えるか。ボソッ)」
杏純?「あい…つ…いな…い?」
言葉もちゃんと話せるようになってきた。
アコク?は色々なんか言い始めたが、気になった。
今はいないあれ、という言葉に。
アコク?「ん?いないよ?なんか、僕達が来る前にはs…
いや、なんか、あの集団?みたいなやつら?が連れていったみたい。走るのに特化したやつがいたみたいで、それに森の外まで連れてかれたよ?なんか、バレたらやばい感じだったからじゃない?
だから、あr…いや、あの子の心配は無用さ。」
杏純?「そうか…魔獣には殺されなかったんだな…よかった…。」
アコク「君は本当に…」
頭を撫でられた。
物凄く安心感のある手で体が自然と擦り寄っていく。
その手の先の顔を見上げた瞬間、見惚れるような物凄く美しい笑顔
が、あったような気がする。
こいつら2人は黒い狐の面を付けている
だから、顔は見えない。
なのに、そういう風に見える。
不思議だ。
そんな事を考えているうちにアコクがナクアに話しかけた
アコク「ねぇ!ナクアー!知ってた?そいつ、雷操ってる虎型の魔獣の肉ってね、下がピリピリする感覚があって面白いんだよ!肉は最高に美味しい!!
ってことで、食べられるから生きたままねじ伏せられない?
あと、その氷纏ってる熊は肉はめちゃくちゃ不味いけど、魔石は役に立つの!その魔石を床下の倉庫に入れて、そこにアイスとか冷やすもの入れておくと冷蔵庫要らないの!
しかも、そいつの毛皮を装備に使えばマイナスの世界でも寒さを感じさせない装備ができるの!!
だから、倒したら僕が魔石取ったり捌いたりするからその二種類だけ残して他は全滅で!!」
ナクア「おーけー!ただ、ねじ伏せるってきついぞw」
アコク「そう?めっちゃくちゃ簡単!教えてあげようか?」
ナクア「おぉー教えてくれー」
アコク「手を振られて暴れられると困るからまずはー、この子の両手を持って〜
あ!!持つって言っても凍らせてくるからなるべく一瞬で終わらせるんだよ!!敵に攻撃する暇を与えない速度ね!今は教える為にゆっくりやるけど!!
僕の場合は魔法使われても全部僕に触れる前に消滅するように魔法使ってるから大丈夫だけど。
っとと、それで!!
まず、膝に蹴りを入れて確実に折ります。(ボギィッ)
獣「グギャァアッ」
あ!もちろん両方ね?
折ったら〜今度は持っている両手の肘に片方ずつ膝で確実に折っていくの!!
獣「グギャァアァァァァッッッッ……」
そんでもって、口からも色々出すから、じゃーんっ!!
この口輪(犬に使うやつみたいなの)で口を封じます!
そうすると死なずにねじ伏せられるよ!!」
いや待て待て?
そんな簡単に出来るものか?
しかも俺ら人間は魔法使えない場所だぞ?
何故使えてるんだ?
てか、教えてる時のそのスピードでも速いぞ?
俺出来ないぞ?
えっ?
俺が弱いだけなのか…?
ナクア「ほうほう。やってみてぇな。
なぁ?あいつは?あいつで試したい」
そう言いながらナクアが指を指したのは水を纏った10m位の大きさのゴリラっぽい獣
アコク「あぁ!すごい!!あれもここにいたんだ!!あれはね!魔石から無限に水が出てくるの!!
中々いない希少なやつなの!!そいつの毛皮を使って装備作ると水中呼吸出来るし水中での移動が物凄く早くて便利なの!!
この位大きければ3人分位は余裕で作れそう
てか、強いけど大丈夫?
これ普通にSクラス級だけどw
この学院に普通にいたらいけないやつw
そいつの場合水で溺死させようとしてくるから気をつけてね?
ってか!!ナクアより物凄く大きいよ!!!大丈夫?!?!」
いやいやいや?
貴方の倒したその熊の獣も十分にSクラスですよ?
そして言っちゃえばそのゴリラっぽいのよりもふた周りぐらい大きいですよ?
え?俺の価値観がおかしいのかな…
ナクア「アーコークー?お前また俺の身長の事言ったなー???後でお仕置きのこしょこしょの刑だかんな!!!覚悟しとけ?加減なしだ!!!
でも、いけるだろあんくらいの
アコクの倒したのより小せぇし
まっ!やってみるわ!!」
そう言いながら、完璧に終わらせたナクアが目の前にいた。
そして、満足したのかまた剣を握りいらない奴らを殺戮し始めた。
なんだろ
生まれて初めてこんなに突っ込んだかも…
ってか、俺空気じゃね…
さっきまでのしんみりした空気なんだったの…
えっ…
アコク「っとと!そうだそうだ、話してたら忘れてた!!
ごめんね!!大丈夫?立てそう?自力で部屋に戻れそう?ダメなら手伝うよ?」
俺は立ち上がろうとしてみた
生まれたての子鹿のように足が震え、上手く立てない
アコク「あぁー、ダメそうだねぇ…やっぱ、無くなったのを魔法でまた生やすと自分の体なのに違う物と体が認識しちゃうんだよね…
でも、多分寝れば朝起きた頃にはもう慣れてると思うんだ。
今日は僕達が部屋まで送っていくね?」
杏純「な、なぁ。一つだけ聞いてもいいか?」
アコク「ん?なんだい?」
杏純「ここは、人間だけとは言わないがここに住む奴ら以外は絶対魔法が使えないはずなのに、何故使えたんだ?
俺、前1回試したけど全然だめだったのに…」
アコク「あー、ちゃんとした説明されてないんだね?」
杏純「ちゃんとした説明?」
アコク「まぁ、これだったら言わなくても大丈夫だからな。
でも、聞かれたからには答えてあげる!
ここは、絶対魔法が使えない場所ではないんだよ。
絶対魔法が使えない場所ではなく、段階の制限がある場所なの。
ここで決められている段階以上の魔法か魔力でなければ消滅する。だから使えないと言われているの。
だが、それ以上の魔法か魔力ならば使うことができるの。
こういう場所って沢山あるんだよ?しかも、場所場所によってその制限は違う。」
杏純「段…かい…?」
アコク「そう。ここだと、そうだなぁー」
そう言いながらアコクは人差し指を空へと伸ばした
アコク「超級程度かなぁー。」
杏純「で、でもさっきの魔法は初級の魔法…」
アコク「そう。さっきのは初級の魔法。
なぜ使えるか分かる?」
杏純「わ、分からない…です…。」
アコク「簡単。ただ、初級の魔法に魔力をいつもより少し増やしたのと、魔力が消えないようにずっと、増やした分の魔力を送り続けるのを維持したの。」
杏純「送り続ける…」
アコク「んーと、そうだなぁ。回復魔法って石とかそこら辺にも使えるの知ってる?」
杏純「い、一応。ここに来る前に魔法について勉強してたら読んでた本に載ってた。」
アコク「おぉ!!いい子だ!!!良かった!!
この事を大体の人知らないって言うんだよね!!ちゃんと勉強してるのかー!って感じ!」
怒っているようにいいながらアコクは笑っていた。
アコク「おっと、また話がそれちゃった!!
それじゃあ、今実践してみようか!
んー、どれがいいかなぁ〜
あれに決めた!!!」
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