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タクシーを降りて、フラつく体を壁で支えながら歩いていく。
「綾瀬、大丈夫??」
「あ、あれ? 西岡…。タクシーは…? 帰らないの??」
「いやいや、こんなにフラフラになってるの放っていけないでしょ。」
グッと僕の体を引き寄せ、ゆっくりと歩いてくれる。
「ごめんね…。」
「いいよ。ほら、部屋は何階?」
同じ部署内ではあるけど、仕事ももちろん、普段の会話すらあまり交わしたことがない西岡が、こんなにも優しくて頼りがいがあるとは知らなかった。
「部屋の鍵、開いたよ。ーー先に吐いた方が楽になるかな? トイレ行く?」
「ううん、だいじょ、ぶーー。」
靴を脱ぎ、部屋の奥へと歩き出す。
グラリと視界が歪んだ。
もう、その辺りから記憶が曖昧で、あまり覚えていない。
「綾瀬、綾瀬!大丈夫か?!」
西岡の声がどこか遠くで聞こえる。
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