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翌日、何食わぬ顔で出社してきた西岡は、同僚達と楽しげに会話をして、いつもと変わらない様子に、無性に怒りが込み上げてくる。
「西岡、ちょっといいか?」
昨日のあの会議室へと呼び出す。
「怖いなぁ、目が笑ってないよ?」
「自分が何をしたのか分かってんのかッ?!」
ヘラヘラした態度に、思わずブチ切れそうになる。
「え、なに? 俺だけが悪いの? 羽柴も無関係じゃないだろ?」
「…どういうことだ?」
「いや、あんだけ好き好きオーラ出してんのに、気付いてないとか嘘でしょ?」
花麗とは小学生になる前からずっと一緒にいて、中学入ってすぐに花麗の両親が事故に巻き込まれて亡くなってからは、卒業するまで俺の家で暮らした。
小さい頃から女の子と間違われる程に可愛らしく、幼少期は特に、知らない大人に連れていかれそうになることも少なくなかった。
だから俺が守ってやらなきゃって、ずっと側に居た。
でも、それは友人として、家族として、兄弟として、大事な存在だと思っていたからだ。
「別に恋愛感情ないなら、俺が狙っても問題ないじゃん。綾瀬とヤってからマジでハマったっぽくてさ。俺もう女抱けないかも。」
「それは、ただ単にヤりたいだけだろ!」
「一回ヤれば羽柴もハマるんじゃね? あの腰の動きとかフェラのテクとかさ、彼氏なのかセフレなのか知らないけど、だいぶヤりまくってると思うよ?」
恋人ーーが居たのか?
花麗は高校入ったら近くのアパートで一人暮し始めたけど、高校も同じで毎日一緒に登校して、帰りも一緒で、週末も夏休みとかも毎日会ってた。
でも、そうか…。
夜は誰と過ごしていたかなんて、微塵も考えたことがなかった。
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