アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
41.
-
「こっちに花麗の行きそうな場所って、どこだ?」
一晩過ごせる場所なんて、ホテル以外には友達の家とか……。
花麗の友達って誰だろう…。
俺以外の誰かと親しくしてるところなんて見たことがない。
小さい頃からずっと一緒で…そう、確かあれは小学生の時に、不審者に連れていかれそうになってて──。
「そうだ、思い出したっ!!」
何回も変な奴に連れていかれそうになる度に、逃げ込んでいた場所があるって言ってた。
この先の神社の近くにある、朱い鳥居が目印の小高い山林の奥──。
めぼしい場所を見つけ出し、自然と小走りになる。
「ここだ……。」
朱色の鳥居のすぐ先から苔むした林道が続く。
居るのか…ここに?
不安に感じながらも、その緩い坂道を歩いていく。
「お兄さん、あの人を迎えに来たの?」
林の奥から声が聞こえた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 48