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俺はアズサと一緒に席に戻った
戻るそのちょっとした時間でも視線を感じる
本人は全く気付いていないんだろうな· · ·
でも、俺には痛くってしょうがない
これだからもう無自覚イケメンは· · ·
そう、アズサは自分がどれだけイケメンか気付いていない
こいつは、顔はもちろんだけど性格もイケメンなんだ
イケメンだし、運動神経も抜群
勉強は· · ·
まぁ、普通よりはできる方と
完璧野郎なんだよ、!
だから、みんなこいつに惚れる
でも、本人は自覚一切無し!
ま、別にいーんだけど
「あ、アズサ!!」
「悠稀!?」
席に戻ると、若い男の人が近くにいた
ゆうき、さん· · ·??
いや、アズサでもビックリしてるのに俺がビックリしないわけがなく
「な、アズサ、あの人誰?」
「え、あーいや、俺のいとこの兄さん」
ふーん、
あれ、兄さんなのに呼び捨てかよ
俺でも悠稀さんとか呼び捨てでは呼ばなかったと思う
「ふーん、兄さんなのに呼び捨てか。教養がなってないな」
「っ!?」
正直に伝えると
痛いところを付かれた!
って顔をした
言い返せない様で黙り込むアズサが面白くて笑ってしまう
「ククク· · ·お前もそんなとこあるんだな」
「え、なんで笑うの??」
「え、だって、何でも完璧そうなお前が俺でも出来る事を出来てないだなんて」
「??」
ついさっき、完璧野郎だと思ったけど
こいつにも出来てない事があるとは· · ·
自分でもよくわからないけど何故だかとてもツボにハマってしまったようで
ずっと笑っていたら
「ミズキ、笑うとかわいい。もっと笑えばいいのに。」
「は!?」
と、突然恥ずかしすぎる言葉をアズサがぶっぱなしてきた
おいおいおい!
冗談だろ!?
周りに人がいなくても恥ずかしいような事をこいつは悠稀さんの前で堂々と言いやがった
相変わらずわかんねぇ奴· · ·
......................
こんな俺達の茶番をみていた悠稀さんが
「アズサ。この子が前言ってた?」
「悠稀!それはダメ!!」
「「??」」
なんの事かわからず首を傾げる
悠稀さんも、わからないと言う様子で首を傾げている
「悠稀、その通りだよ。この子が前言ってたミズキ。」
「おぉー。言ってた通り整った顔をしてますなー」
と、悠稀さんが俺の顔をまじまじと見てきた
「な、なんですかっ?」
こんなに顔を見られたのは初めてで恥ずかしい
つい、顔を背けてしまう
「おぉー、ほっぺたぷにぷにだ」
と、終いには俺のほっぺたまで触り始めた
嫌だ、嫌だ、気持ち悪い気持ち悪い· · ·
でも、そんな事言えるはずなく黙ってアズサをみる
すると気付いてくれたのか
「悠稀、その辺にしといて」
「あー、ごめんごめん笑」
と、声を掛けてくれて悠稀さんの手がやっと離れた
「アズサ!」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い· · ·
こんな事思っちゃダメなんだよ· · ·
あの時を思い出す
だから、人とは仲良くしないようにしてたのに
必死に心を落ち着かせる
バレないように· · ·
「ごめん、ミズキ。俺から謝っとくよ。この人、そういうとこ多いから気をつけて」
「なんだよ、それ」
「ミズキ君· · ·だよね?アズサのいとこの兄の悠稀です。今年で23歳になります。さっきはごめんねー。あまりにも綺麗でついつい」
と悠稀さんが笑うものだから俺の気持ちも落ち着いてきた
「あ、はい。俺は岡井瑞貴です。
あ、大丈夫です、多分」
突然の自己紹介はやはりコミュ障が発揮されてしまう
あと、俺は綺麗じゃない
「悠稀、もうそろそろ時間だから。あ、うちのテントにでも戻っててよ。」
と、アズサが声を掛けると
「あぁ、わかった。午後から頑張ってな!!」
と悠稀さんは戻って行った
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