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どのくらいそうしていただろう。
佐々木が遅漏なのか、俺がその逆なのかは気にしてはいけないデリケートな部分だと思っている。
が、そろそろ顎が痛くなってきたのだが。
毎日元気に硬い肉やリンゴを丸かじりしているわけではないのだ。関節が鍛えられるほどにこやかな笑みを振りまいているわけでもないのだ。
…いい加減に、辞めさすか出すか何とかしてほしい。
気持ちよくないのならそう言ってくれ。
俺もどうすればいいかわからない。
喉の奥まで咥え込むことはもはや諦め、先端ばかりを飴のように転がして頬を休ませている時だった。
「っ、ン…?」
それとなく顔を隠してくれていた前髪を、これまた慣れた手つきで耳にかけられ長い指が触れる。
そこばかりを見つめ、影に覆われていた世界は途端に明るさを取り戻した。
クソ、佐々木の野郎。こいつまた目を開けたな?俺はお前の為を思って目と閉じておけと言っているのに、人の気持ちのわからない奴だ。
未だ硬すぎる佐々木のモノを口に含んだまま、可能な限り眉を顰めて睨むように見上げる…が。
……う、嘘だろ?!
目を閉じたまま…だと?
どうにもモブ感の抜けない感想のレベルについては大目に見てもらいたい。そうとしか言えないのだから仕方がないだろう。
端正な顔立ちのその男はしっかりと目を瞑り、その上眉間に皺まで寄せて多少は感じているのだから驚くばかりだ。どこまで器用な手をしているんだ、こいつは。
それともあれか?こういった行為に慣れすぎて目など開かずとも的確に人体の頭部の位置、こめかみの位置、耳の位置を把握しているとでも言うのか。
…どこまでも、ムカつく奴だなお前は本当に。
俺はこんな事をさせられるのは初めてだというのに、いつも佐々木には上を行かれてばかり。
気持ちいいのか、そうではないのかもわからず、正しい方法も知らないせいで飲み込みきれない唾液は絨毯に一つ、二つとシミを作る。
何とかしろよ。こんな、情けない有様の俺を助けられるのはもうお前しかいないだろうが…。佐々木の匂いと熱を感じ、もうずっと勃ち続けている自身は痛くて。足りない刺激を欲しがるように腰は揺れる。
「さ、さき…っ気持ちよく、ないか…?」
生理的なものか感情からくるものかは知らない。ただ視界を歪ます涙が床まで落ちないよう、顔を上げて問う。
もう睨んだり悪態をついたりするなんて無理だった。ペラペラと無自覚な独り言を紡ぐ事すら不可能だった。
佐々木にあとほんの少し足りない何かを補って欲しくて、けれど俺だけではなく、佐々木にも快感を与えてやりたくて。
「…気ィ抜くとイきそ。めちゃくちゃ気持ちいいっスよ、竹内さん。……上手。」
「ん…よか、ぁ…。」
佐々木は俺の頭に両手を添えると、決して無理矢理ではなく、静かに力を加えて揺さぶった。
頭部の動きにつられるように、カクカクと自らの腰まで震え出す始末。挙句、無意識に左手は濡れそぼった昂りへと伸びる。
「ん、ふぅ…んぶ、っあ、ぁ……っ。」
一心不乱に反り立つ竿を頬張り、卑猥な水音を立てながら自身を扱いた。
佐々木の息遣いは段々と荒くなり、時折声を押し殺すような唸り声が頭上から降り注ぐ。
そろそろ、か…?
なら俺も佐々木と一緒に……っ。
「、ごめ…出るッ。」
「んぁア……ぁ、ぁあぅ…。」
喉が焼けるほどの熱い粘液を流し込まれ、驚きのあまり口を離せば勢い良く飛び散る白い飛沫が鼻や頬にかかる。
そして自らのソレを慰めた左手には──。
殆ど同じタイミングで放たれた白濁が、掌いっぱいに広がっていた。
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