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「その可愛い唇がストローを挟む瞬間を見逃すわけにはいかなくって。ほら、飲んで?」
さあどうぞ!と言う僕に対し、海くんは飲みづらいとグラスを置いてしまった。
「唯斗、仕方ないから俺が飲んでやるって」
「直樹の飲む姿なんて別に興味ないよ。僕は海くんがしてるどんなことも見逃したくないの。もうなにをしても可愛く見える。海くん、可愛い」
「…………それ友達に言うなら須田にも言えよ」
「直樹には言わない」
「俺と友達になるんじゃねーの?」
「そうだよ。でも目標はキスできる仲だから」
そう、僕は海くんとキスできる仲になりたい。
恋人になりたい。
友達はそのためのステップだ。
友達はきっとキスしない。キスフレンドなんて言葉を聞いたことがあるけど僕には必要ない。
もちろんセックスフレンドも添い寝フレンドも僕には必要ない。
僕は好きな人だけにキスをしたいしセックスしたいし添い寝したい。そうして朝を迎えるのはとても幸せだと思う。
「ねえ直樹。僕、海くんとキスできる仲になってもエッチはできないんだね」
そういうと直樹は盛大にオレンジジュースを吹き出した。
海くんは真っ赤な顔して僕に座ってたクッションを投げつけて来た。あ、クッションぬくい。海くんの温もり。海くんが座ってたクッションの温もり。投げつけられたクッションに顔を埋めた。
「海くん温もりがする。このクッション、僕の宝物にする」
「唯斗、ブレない所は好きだけどさ。なんでエッチ?」
「だって男同士だもん。入れる場所がない」
2人して青い顔をした。
そして、海くんは青い顔のままため息をついた。何も言いたくないとばかりに。
直樹は青くなった顔をすぐに歪ませて笑った。
「あるある。入れる場所あるよ。この感じじゃ岡崎のが知ってそうだから教えて貰えば?」
「須田てめえ!悪ノリすんな!」
「唯斗は嘘つかないから。こう言ってるなら本気でできないって思ってるよ」
どうも2人を見てるとセックスができるらしい。
分からないから調べようとスマホを持つと、海くんがまた別のクッションを投げて来た。
「調べんな!」
「やだ」
「…………調べるって言うなら友達にならねー。友達にくらいは格上げしてやろーと思ってたけどなし」
「え?ほんと?」
「調べないって、約束できるなら友達になってやる」
僕は揺れた。
ここで調べなかったら海くんと付き合った時に僕にはなんの知識もない。海くんの欲求不満を解消できずにダメ嫁のレッテルを貼られて捨てられるかもしれない。
でも友達になれないのもやだ。
「調べないから、海くん教えて?」
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