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テストが終わってから、体育祭までの記憶はほとんどない。
朝から踊り、昼も踊り、放課後から夜まで踊る。
踊りすぎて夢にまで見たくらいだ。
それでも朝が来たら、夢にまで見たのにまた踊らなきゃいけなかった。
本番は快晴に恵まれたけど、当日の朝までダンスの練習をした。
「唯斗、朝からげっそりしてない?」
「無理ないよ。朝から夜までダンス漬けの1週間だよ。今日もさっきまでダンスしてた。山本くんの方が目が死んでると思うよ」
「うわ、山本生きてんの?」
「ギリギリ?」
そんな会話をしてたら海くんを見つけた。
「海くん、おはよう。赤いハチマキも可愛いね。今日は暑なるみたいだから水分補給忘れないでね。体操服も可愛いね。ハーパン履いてるの初めて見た。暑くても長ズボンだったもんね。足もすごく綺麗だね」
「はよ、唯斗。体操服からのくだりはいらねーよ」
「足にも本当、程よく筋肉があるんだね。肉体美にも僕目覚めるかもしれない」
「…………」
呆れた視線を向けられたけど、そんなのも気にならない。今日はこうして話せる時間もあるし、今日が終わればダンスでの拘束もなくなる!
それにしても、海くん。本当に体綺麗だなあ。
腕も足も、本当に自然な筋肉が付いている。ムキムキに鍛えてるわけでもなく、かといってだらしないわけでもない。
そういえば腹筋も少しあるんだよね。
あ、ダメだ。腹筋思い出したらピンとした乳首まで思い出してきた。
「変なこと考えんじゃねーよ」
海くんに殴られた。そういえば殴られるのも久しぶりだ。
殴られることでさえ嬉しいと思うほど、僕はこのひと月海くん不足だ。
「ふふ、海くんが殴ってくれて嬉しい」
「…………須田、そろそろこいつ病院連れてった方がいいんじゃね?」
そんなことを言われても嬉しい。
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