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テストが全て返ってきた。僕の結果は、109/240。
真ん中よりちょっとだけ、ほんのちょっとだけ上だった。やっぱりいつもと対して変わらない。
理解が追いついた部分は解ける。だけどそうじゃなかったら解けない。これを今までは丸覚えしていた。理解をしようとはせず、点数だけを取っていた。
海くんは当然のように廊下に張り出されていた。
2位、岡崎海
まだまだ届かない。
僕が適当にしていた時間、海くんはそれだけ積み重ねてきたんだ。
「海くん、やっぱりすごいね」
「唯斗は?」
「109位だった」
全然じゃん、と小さく返ってきて、そうなんだ、と笑った。
「海くんに追いつきたいなあ」
「俺は追いつかれないように、今回頑張ったから。唯斗ももっと頑張れ」
びっくりした。前回、学年の真ん中あたりをうろついていた僕に追いつかれないように頑張ってたなんて、そんな風に思ってくれていたとは思わなかった。
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