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古都京都、というにはかなり現代的な駅に降り立つ。
そこからはバスで移動して、伝統工芸体験など、定番の京都を楽しんだ。
絵付け体験はとても楽しかったけど、やっぱり絵心のある人がやるべきだと思う。僕みたいに描く気持ちがあるだけの人間だと、ひどい仕上がりになる。
ホテルに着いた頃はもう日が暮れ始めていた。
夜ご飯までは自由時間なので何をしていてもいいんだけど。いいんだけどね。
「海くん、なにしてるの?」
「風呂行っとこーかと。ご飯の後に入るの苦手でさー」
「……………」
どうしよう。一緒に行こ、あ、だめだ。なにを口走るか分からない。だけど海くんが大浴場……あ、いや。何も言うべきじゃない。
「唯斗も入る?」
「…………やめ、とく。何口走るかわかんない」
「ふはっ、なんだよそれ。ま、行って来るわー」
一緒に行きたかったなあ。でも海くんの裸とかだめだ。
体育の着替えでもつい見ちゃうのに、お風呂みたいな裸なんてだめだ。見れない。見たいけど。
「僕もシャワーあびよ」
同室の子に見送られて部屋のシャワーに向かう。
心頭滅却、心を無にしよう。海くんの裸なんて考えちゃいけない。
シャワーから出ると、同室の子以外にもたくさん集まっていた。この時間にお風呂やシャワーをする人はあまりいないらしい。
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