アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
85.
-
クリスマス当日は、厳しい冷え込みで都心でも雪が降るかもしれないとニュースで言っていた。
あんまり積もらないといいな、と思いながら海くんとの待ち合わせ場所に向かう。
僕の家から近い、ショッピングモールの最寄駅。
待って数分、海くんが改札から出てきた。
寒いのが苦手らしく、暖かそうなコートを着て、マフラーで鼻まで隠してる。
「おまたせ」
「そんなに待ってないよ」
そう言って歩き始める。
あんまり外でのんびりしてると、海くんが凍えてしまう。
ショッピングモールはクリスマスだからか人で溢れかえっていた。
お昼はここで済ますとして、夜をどうする?と海くんにいうと、どっちも家で食べたいと言われた。
昼は適当に買って帰って、夜はシチューでも作ろうということになった。あったまるし、僕でも作れるメニューだ。
「唯斗ってケーキ何派?」
「プリンアラモード」
「ふはっ、それケーキか?売ってるけどちげーよ、生クリームかチョコクリームか」
「どっちかというと生クリーム」
「へー」
「海くんは?」
「甘いのは何でも好き。でもフルーツいっぱい乗ってんのはあんま好きじゃねー」
そんな話をしながらケーキを決める。
小さめのいちごが少しだけ乗った生クリームケーキ。
海くんと僕の好みを掛け合わしてみるとこうなるようだ。
買い物が終わって家に帰ると、父さんと母さんは出発していた。
ケーキを冷蔵庫に直して、2人でお昼ご飯を食べる。
ご飯を食べ終わって、海くんと他愛もない話をしながらテレビを見ていた。はずなのに、
海くんのもっとが、始まった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
98 / 143