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最上 望side
嶺「なんで…そんな事聞くん?…」
神ちゃんの目には涙が溜まり泣いてるのだとわかった
…やはり思い出したくない記憶やったのかな
神ちゃんのオトンと何かあったことは神ちゃんの反応を見ればわかる
望「ごめん、泣かせるつもりも思い出させるつもりもなかったんや…」
これ以上聞くのはやめよ
嶺「ホンマに最悪やわ…泣くとか…」
神ちゃんは涙を拭い冷たく自嘲した
その後苦虫を潰したような顔をした
望「なぁ、…俺らに当たり散らしてもええんやで?ひとりで抱え込まんでや」
嶺「じゃあ、俺の首を締めてや」
望「え?」
嶺「できないん?」
望「俺は、神ちゃんを傷つけたくない…」
嶺「じゃあ…っん」
これ以上無理な注文は聞きたくない
黙らせるように俺は神ちゃんの小さな唇にキスをした
望「傷つけることはできひんけど…愛することはできる」
嶺「…愛なんて要らんねん……でも、のんちゃんが受け止めてくれるなら…俺の心を満たしてくれや」
身長差で自然に上目遣いになる神ちゃんが可愛くて、今にも消えてしまいそうで無意識に抱き締めていた
微かに震えている手が俺の背中に回された
こんなに怯えてる人を何でもっと早くに気づいてあげられへんかったんやろう…
望「神ちゃん…今日は疲れたんちゃう?」
嶺「おん…疲れた」
小さい子どもをあやすように優しく語りかける
望「不安やったよな?」
嶺「…不安というより…不安定やった…」
望「俺は別にそれでもええと思うよ」
嶺「え?」
望「どの神ちゃんも神ちゃんには変わりないんやから…それに隠されるよりは見える方がええよ」
嶺「ええの?」
望「全部見せて欲しい…神ちゃんはひとりやない…俺らがいて、神ちゃんは俺らにとって必要な人間や」
嶺「っ…」
俺の服を掴む力が強くなった
俺は神ちゃんの頭を撫でてベッドに誘導した
嶺「嫌や…薬飲まな寝られへんっ」
望「大丈夫…俺が居るで?…今日、自分の壁を壊して行こか」
嶺「…っ…ん」
ベッドに横になり、神ちゃんを抱き寄せる
戸惑いと不安があるように見える神ちゃんを安心してもらえるようにトントンと背中を叩いて寝付くまで見守った
嶺「スゥ……スゥ……スゥ……」
よし、寝たな…
俺も眠るとするか…泊まるつもりはなかったけど、神ちゃんのためやから…別にええかな
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