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屋上
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岬side
屋上のドアを開けると、外は薄暗くなっていた。
屋上へ行く道は実は二つあり、一つはしまっているから屋上が空いていることを知ってる人は少ない。
「.......いた」
屋上の給水塔の脇に、冬夜が丸まって寝ていた。
脇には携帯があり、アラームが設定されていた。
多分、完全下校時刻の七時にセットしてあるのだろう。
「...ごめんね」
近づいて、側に座る。
幸い五月半ばで、寒くはない。
「俺のせいだなぁ…」
嫌がる冬夜を無理やり犯したのは俺だ。
避けられるのも、無理はない。
「...ね、冬夜。仮眠くらい、外じゃなくて保健室に来なよ」
独り言のように、寝ている冬夜に話しかける。
風でそよぐ髪を撫でようと思ったけど、...出来なかった。
風に障らないように白衣をかけると、俺は屋上を後にした。
後で、冬夜の意識がある時にちゃんと話そう。
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