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テスト
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結局熱は下がった。
でも、丈さんには迷惑かけた...。
「っあー!今日テスト返って来る日っ!」
登校している途中、優介が大声で叫ぶ。
「え?...あー、テストって、この前やったやつか」
忘れてた。
いやほら、色々あってな...。
考えるだけでも頭が痛くなる。
「忘れてたの!?...満点とるって言ってたね、そういえば!」
「まあな」
そんなこと言った気がする。
「うちの学校テスト多くね!?今日テスト返って来るじゃん?で、今度は一ヶ月後にある!」
「多いな」
「うあー、なんでこの学校に入ったんだろう...」
優介は頭を抱え込んで呻く。
俺も呻きたいわ。
テストが返された後の休み時間、案の定優介が泣きついてきた。
「冬夜ぁあ...俺死んだわ」
「大丈夫、生きてるぞ」
「ね、何点だったと思う?」
いや、知るかよ。
「どうでもいいわ」
「冷たっ、氷みたい」
私、悲しい...と心にもないことを言ってふざける優介に、笑いが込み上げてくる。
「ふっふふー、実は国語は八十点だった!」
「いいじゃん」
思ったよりも高かった、なんて言ったら怒られるから言わないけど。
「でも数学二十五点だった!」
「駄目じゃねえか」
全然高くなかったわ。
偏りすぎだろ…。
「あ、冬夜はどうだったんだよっ」
「あ?...満点ー」
ニヤニヤしながらテストを見せると、優介が机に崩れ落ちる。
「マジかー!」
優介とワイワイ騒いでいるうちに、俺を悩ます事は忘れていた。
...放課後まで。
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