アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3
-
夕雨side
「本当に面白いね。」
と言う雅日の声が聞こえてくる。
なんで?どうしてそんなに平気な顔で作り笑いができるの?
必ずボロが出てバレるはずなのに。
何故周りにいる奴らは気付かない?
「あはは、もうお腹痛い!笑わせないで!」
雅日の声にイライラする。
俺は人に興味がなかったのになんで雅日が気になってしょうがない?
それもそれで分からない。
分からない事だらけだ。
いつもなら少し考えたら分かるような事ばかりなのに、こいつは分からない。
でも、気になって仕方がない。
人に話しかけるのは苦手だけど、少しだけ頑張って話しかけてみよう。
俺は昼休みに話しかけることを決めた。
昼休みになり、雅日の所へ行く。
「ねぇ、一ノ瀬聞きたいことあるんだけど少しいい?」
露骨に嫌な顔をされた。
俺、こいつに嫌われるような事したか?
何故か胸が針で刺されたような感じがした。
「良いけど…早く済ませよ」
そんなに俺と一緒の空間が嫌なのか…?
また胸が針で刺されたような感じがした。
雅日の友達に聞かれたらまずいと思い、俺達は反対側の校舎の使われていない音楽室に入った。
自分から話しかけるのは初めてだ。
すごくドキドキしてる。
「いきなりなんだけどさ、なんで楽しくも面白くもないのにそんなに笑ってるの?」
雅日は驚いたような顔をした。
マスクをしていてもわかる驚いたような顔。
その顔に何故かドキッとした。
雅日の色々な顔を見てみたい。そう思った。
「え、いや、えっと、」
明らかに動揺していた。
オドオドする雅日が可愛くてたまらない。
可愛い?男に?
なんでだ??
俺は新たな疑問が増えた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 144