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雅日side
「なんで楽しくも面白くもないのにそんなに笑ってるの?」
この一言が頭の中をぐるぐる回る。
どうしてバレた?
俺は上手くやっていたはずなのに。
いや…何となく気付かれてるような気はしていた。
だからあまり関わらないようにしてきたし、目も合わせないようにしていた。
何考えてるか顔に出ないから分からないし…
新しいクラスになって1ヶ月も経ってないのに関わらないようにというのも違うような気がする。
どうしよう、なんて言えばいいんだろう…
とりあえず誤魔化さないと…
「え、いや、えっと、」
思うように言葉が出てこない。
なんて言い訳したらいい?
この人は多分頭がいい。
嘘をついたらすぐにバレるだろう。
そんなことない。楽しいし、面白いから笑っている。そんな風に言うのは簡単だ。
でも、すぐバレる。
俺の勘が嘘ついたらダメだって言っている。
なんて言ったらいい。
どうしよう…
俺が思いついた一言は
「お前に関係ないだろ。」
だった。
こう言ったらもう何も言えないだろう。
言ってやった。と思っていた。
けれど神谷は一瞬、傷付いた様な顔をした。
周りを人一倍見てきた俺が間違うはずがない。
でも神谷はまた何を考えているか分からないようないつもの顔に戻った。
なんで傷付いた顔をしたんだろう。
なんか、ごめん。
と、心の中で謝った。
すると神谷が
「お前、友達多いよな。」
「まぁ、普通よりは。」
何を考えてるんだ?
「楽しい話をしても心の底から笑ってくれない奴と友達になりたいと思うか?
このこと、バラしてもいいってことだよな。
そうかそうか、まぁ俺は関係ない人だからお前がどうなろうが関係ないや。」
は???なんで???
どうしてそんな事をするの?
俺が頑張って頑張って友達を作って、1人は嫌だから頑張ったのに…
それをどうして壊そうとするの??
嫌だ…
「ごめんなさい。
言わないで。お願い。」
こっちは必死に頼んでるのに神谷は新しいおもちゃを見つけた子供のように喜んだ顔をしていた。
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