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「夕雨怒るかもしれない。」
櫻井さんに心を開いた。
櫻井さんを夕雨の代わりにした。
「何があっても怒らないよ。」
「呆れるかもしれない。」
なにも警戒しなかった。
「大丈夫だよ。」
手を握りながら優しく言ってくれる。
「あのね…夕雨が行った日に、夕雨がいないから教室に居たくなくて音楽室行ったの…
そこで3年生の櫻井さんって人に会って…」
涙がどんどん溢れてきてひっく、ひっくと嗚咽でつまずきながら話していても優しく手を握りながらうん。と相槌を打ってくれる。
「その人ね、雰囲気夕雨に似てて…
夕雨と一緒で笑うと小学生みたいで、性格も夕雨に似てて…
話してると落ち着いて、夕雨の代わり…みたいな…思っちゃって…ごめんなさい…」
「……大丈夫だよ。
それから??」
ずっと手を握ってくれる。
たまに上手く喋れなくても頭を撫でて静かに待っててくれる。
「それで、今日も櫻井さんと話してて…
俺が体育委員って話をしたら櫻井さん俺も。って言ってて、一緒で嬉しくて…
そしたら体育委員会、昼休みあるから音楽室に来て。って言われて…
今思えば音楽室って変だと思うけど、それほど櫻井さんを信頼しきってて…」
それから起きた事を言うとなると更に体が震える。
あの時の感触を嫌でも思い出してしまう。
「雅日」
優しい声。
暖かい手。
今、夕雨が居て本当によかった。
「昼休み音楽室行ったら…後ろから何かで口塞がれて…
手縛られて…そこに居た櫻井さんは全然違う人だった…あれは演技だった…
それで…そこには3人居て…
3人の人と何回もせっくす…しちゃった…
ごめんなさい…
うぅっ…ひっく…ごめっ…なさっ… 」
夕雨は何も言わずに抱きしめてくれた。
俺が落ち着くまでずっと抱きしめて、背中をさすってくれた。
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