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夕雨が抱きしめてくれてだいぶ時間が経ってしまったけど体の震えは少しは良くなり、涙は止まらないけど、嗚咽は引いてまともに話せるようになった。
「雅日は謝らなくていいよ。
何も悪くないよ。
よく耐えたね。
よく頑張ったね。」
夕雨が泣きながら頭を撫でてくれる。
なんで夕雨が泣くの。
なんで、俺が悪いのに。
なんで泣くの。
「夕雨…泣いてる…」
夕雨の頬を伝う涙を制服の裾で拭う。
「ごめんね。
雅日は本当になんにも悪くないよ。
本当に、本当によく、頑張ったね。」
頑張ったね。の一言。
言ってもらいたかった言葉。
「ふっ…うぅっ…怖かったっ…」
また大量に涙が込み上げてきた。
「そうだよね。
もう雅日を1人にしない。
こんな辛い思いさせない。
俺はもう雅日から離れない。」
「うんっ、うんっ…」
2人で落ち着くまでずっと抱き合っていた。
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