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夕雨side
雅日の前で泣いてしまった。
雅日を1人にしたくないと思った。
1人で頑張っていたんだと思うと心が抉られるような感じがして涙が堪えきれなかった。
「雅日、少し聞いてもいい?」
「うん。」
「櫻井ってのは俺達の学校の人?」
見たことも聞いた事もない名前だった。
この学校にいるなら1度は会うはずだ。
名簿は全学年暗記している。
櫻井。なんて名前はいなかった。
「俺達の学校ではないって。
でも、どこの学校かは分からない。」
同じ学校のひとだったらすぐにでも殴り込みに行こうと思っていたが、違うとなればまずは人物特定から始めないといけない。
色々とめんどいなぁ…
関東の真宮グループに協力を求める連絡を後でしなくてはならない。
「そっか。
俺はその櫻井って人を見つけてぶん殴ってやりたいんやけど、いい?」
「夕雨が、直接?」
「うん。」
雅日は難しい顔をして『駄目。』と言った。
「なんで?」
「あの人に夕雨を触って欲しくない。
それに夕雨が殴って痛い思いするのも嫌。」
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